2021年12月28日火曜日

心のお出かけ

 炎の雫は、音や本を楽しんでいただきたいとの思いから、音・本カフェと名乗っています。

本を読む、音楽を聴く、映像を見る、それらはみんな心のお出かけ。なかなかリアルには出かけられない今日この頃、せめて心のお出かけを楽しむ、そんなつもりで過ごした今年でした。

今年、コロナの影響でカフェは2回の長期休業をしました。4月の末からのお休みの時に考えたのが、ライブラリー利用。予約制で不特定多数の人と会わずにコーヒーを飲みながら本を見たりして楽しんでいただくという企画。その際、本とレコードの点検整理をしました。それでわかったのが、本は1000冊近く、レコード850枚とCD200枚以上、結構あってびっくりでした。


本は私の趣味で集めたものが主です。絵本図書館とか絵本カフェとかが大好きなので、絵本は結構たくさんあります。3月のブログで本のこと書いたとき、絵本についてはまた…と書いたので、少し触れておきます。

五味太郎と宮西達也は大好きな作家。五味太郎は、「きんぎょがにげた」「きいろいのはちょうちょ」とか定番もあるけど、「はやくあいたいな」は思い出の1冊。私が杉並区の児童館で出会った自閉症の小学校1年の男の子が大好きな本で、何度も何度も繰り返して読んで、「しまった!」っていうセリフをいつも本当にそう思ってるみたいに言ってて、すごーく印象に残っています。その子は五味太郎さんが大好き、彼のおかげで五味太郎ワールドに足を踏み入れたのでした。彼はジブリの映画も好きで、「千と千尋の神隠し」の中の「大変、ハクが死んじゃう」というセリフをしょっちゅう言ってて、それがまた真に迫ってて、感情豊かなんだなあ、と思ったことを覚えています。

そういえば、お正月に「千と千尋の神隠し」テレビでやるみたい、録画予約しなくっちゃ。

宮西達也は、恐竜のシリーズ、狼のシリーズ、シニガミさんシリーズ、カブト三十郎シリーズ、どれもいいです。わかりやすいけど心にぐっとくる。子どもたちも大好きで、学童クラブの読み聞かせで読むと、みんな真剣に聞き入っていました。大人でもぐっとときます。


こっちはおもしろい本のシリーズ。“うける“というやつ。

ここにある本たちは、障害のある子供でもわかるもの。

知的障害のある中高生の活動をしていた時、活動の中で本に触れてもらう時間をつくりたいと、毎日お話と歌の時間を作っていました。わかりやすくて、ことば数もページ数も少なくて、絵もきれいで、彼らの興味もひいて…いつもそんな本ないかなと探していて、図書館に通ったり、ネットで探したりしてて、そのおかげで絵本コレクション増えたとも言えます。

「りんごかもしれない」はちょっと彼ら向きではなかったけど、(ヨシタケシンスケは比較的最近の作家さんで一般の小学生にはうけます。もうちょっと幼児向けの本が障害児には良いようでした

あとの3冊は “うけ” ました。「ここからだしてくれ」はみんなげらげら笑ってて、一番受けた本かもしれません。


さて、こちらは美しい本です。大人が眺めて気持ちをほーっとさせるのに最適。

シュルビッツの「よあけ」は、ここに歌いに来てくれていた寺田町も大好きな本だと言っていました。

ブルーノ・ムナーリの絵本は、小淵沢のえほん村で見て、魅せられて、欲しくて探したけれどなくて、ブックオフに登録しておいてやっと入手しました。

ムナーリの絵本、他にも何冊もあるのですが、どれも入手困難、まだ手に入れられずにいます。

荒井良治、ワイズブラウン、絵がいい。「うきわねこ」は最近の本ですが、牧野千穂さんの独特の絵に、言葉は詩人の蜂飼耳。

詩と絵の本と言えば、中原中也×清宮質文の「また来ん春…」、この本がきっかけで、清宮質文の展覧会を見に、京都の大山崎美術館まで行きました。それが2019年のコロナ直前、この展覧会の後、大山崎美術館は長期の休業に入りました。

同じシリーズの谷川俊太郎×堀本恵美子の「青は遠い色」、谷川俊太郎×クレー「クレーのえほん」「クレーの天使」もとっても好きです。今年はこういう本を手に取ることが多かった気がします。

定番もありますよ。エリック・カール、「パパお月さまとって」は、しかけ絵本、ページが広がって、楽しい、読み聞かせでこれも子供たちにうける本です。「はらぺこあおむし」も仕掛け絵本でしたね。エリック・カール、今年亡くなりました。何年か前、世田谷美術館に友田氏とエリックカール展をみに行ったことを思い出します。

レオ・レオ二、モーリス・ゼンダック。超ロングセラーの「ぐりとぐら」はまだうちには2冊、揃えたいな、シュールな镸新太、これももう少し欲しいな。


小説や物語に没入するのが心の旅だとしたら、絵本の世界にいくのはお散歩、ちょっとしたお出かけといったところでしょうか。


うちのライブラリー、音の方は主に夫・水野たかしのレコードコレクションです。その中から、夫にお気に入りのレコードを選んでもらいました。

一番のお気に入りはジャクソン・ブラウン「Late for the Sky」これを真ん中にして、と言われました。

ライ・クーダーは2枚「JAZZ」と「Boomer’Story」。ボブ・ディラン「Slow Train Comming」、デルバート・マクリントン「The Jearous Kind」。そしてザ・バンド「Music from Big Pink」。

この他にも、エリック・クラプトンとかデイブ・メイソンとかオールマン・ブラザースバンド、ボブ・シーガー、ボニー・レイット、JJケイル、…あげだしたらきりがないとのことでした。


最後に、今年のリアルなお出かけについて、書いておきます。ほぼ千葉から出なかったとはいえ、どうしても見たいものを見に行きました。それが美術展1回、映画が3回。

美術展は、2月のたばこと塩の博物館での「ミティラー美術館展」。この展覧会でインド絵画を知り、そこからタラブックスと「夜の木」へとつながりました。

映画は、4月の「僕が跳びはねる理由」、これは千葉ですが。ドキュメンタリー映画「道草」の上映会をやってすぐのタイミングで、興味のあるテーマで観たかった映画でした。

10月には「サマーオブソウル」を豊洲に見に行きました。

黒いウッドストックと呼ばれた1969年のハーレムカルチュラルフェスティバル、50年も埋もれていた記録映像を映画化、BBキング、スライ、ニーナシモン、マヘリアジャクソン!すごい! マヘリアジャクソン、レコードは時々かけてたけど、CDなかったので買っちゃいました。


年末12月、久しぶりのシネマチュプキタバタで「MINAMATA」を観ました。もう終わっちゃう、観なくちゃと思って行きました。これについては、もう少し考えてから書きたいと思います。

炎の雫では、2021年のイベントは映画上映会が2回のみ、「道草」「カンタ!ティモール」でした。カフェは1年の1/3お休み。

でもよかったことも。一つは、シネマチュプキタバタで、5周年記念のイベントで「カンタティモール」の上映会をやった時、炎の雫のコーヒーを使ってくださったこと。それをきっかけに、ベイスのショップで買ってくださるようになった方もいます。ありがたいことですね。もう一つは、ティーバッグ型のコーヒーバッグを作ったこと。秋から友人たちを巻き込みながら実験を重ね、12月にはベイスのショップに挙げることができました。好評です、お試しパックもあるので、興味のある方はぜひ。

来年はどうなるのでしょう。行きたいところに行けて、やりたいことがやれるようになるといいですね。

みなさま、よいお年を。(20211228日 佳)




2021年11月28日日曜日

秋の終わりの近況報告

なんとなく暖かかった今年の秋、近所を歩いていると、素敵な光景に出会います。それを思わずパチリ。不思議な光景にも出会います、というか、結構小さな不思議はいっぱいあります。

この秋の風景、自然編から。

真っ青な空にすっくと立つすすきの穂。雄々しい。

近所の児童館の木(たぶん桜)なのだけれど、これってヤドリギっていうやつかな。木から生えてる、というか、木に寄生してそこから養分をとる別の木、球体になってて一年中緑を保ってるらしい。

ハリーポッターでハリーとチョウがヤドリギの下でキスしてましたね。ヤドリギは愛の木、その下のキスは結婚の約束だとか。

また、ヤドリギはキリストの十字架に使われたことを恥じて、他の木に宿を借りて寄生する小さな木になったという伝説もあるそうです。



こちらは11月の終わりの紫陽花。

ピンクのは、ずーっと咲き続けているもの。

すごいよね、半年くらい咲いてる?葉っぱもまだ青々としていて新しい葉っぱも出てくる、ただし黒い斑点ができて、あんまりきれいじゃなくなっていくけれど。


白いのは狂い咲き。散歩の途中で見つけました。

こっちは完全に花は終わっていて、葉っぱもほぼない状態なのに、ポツンとそこだけ咲いてました。それもなぜか白、もともとはきれいなブルーの紫陽花です。不思議。




生命力が強すぎて今でも咲き誇っているのがオーシャンブルー、別名琉球朝顔。

どんどん伸びてどこでも侵出していく。もう誰も住んでいないであろうお家の、庭から壁から一面に広がっている。

何年か前、うちでも垣根のとこに植えて、どんどん広がっちゃって、庭に植えてはいけない植物の一つと知って一生懸命とった覚えがあります。

他にもアイビーとかノウゼンカズラとかミントとか植えてはいけないものがいろいろあるけどね。


これ何かわかりますか?

蜘蛛の巣です。

私の好きな神社の裏口。表は鳥居があって急な階段ですが、裏から緩やかな坂を上って本殿の横に出ます。その坂の途中で見事な蜘蛛の巣を見つけたので、撮ってみたら、なんとも不思議な写真になりました。

素敵でしょう?

野菜たちもおもしろい。

そら豆は友達にもらって、お歯黒を上にして縦に植えて、2センチくらい土かぶせるのよ、と教わり、言われたとおりにしたら芽が出ました。

こんな風に生えるんだ。

家の夫はそら豆大好きなので、今から楽しみにしています。

今まで何度か挑戦したけどほぼ失敗、順調に育つといいな。

この前試し掘りしてちいちゃかった筍芋、残してたのは大きくなってきたみたい。

タケノコイモとはよく言ったもの、まるで筍みたい。わかりますか。

ちなみに試し掘りしたのは、小さいお芋もみーんな食べちゃった。ポトフに入れたんだけど、指先くらいのでもちゃんとお芋の味、里芋より癖がなく美味しかったです。

大きくなったらきっともっとおいしいだろうな。



今月はほぼ皆既日食というのがありました。見ましたよ。思わず見入ってしまいました。きれいだったぁ。

その次の日、たぶん宇宙ステーションISS(日本の実験棟きぼうが乗ってる)であろうというのもを見ました。ネットで見つけて、ちょうどその時間だったので玄関に出て、流れ星みたいに動くんだって、これかなと言いながら、5分くらいで消えていきました。

数日後、朝の月を見ました。これもいいですね。

(月蝕はみんな写真撮ってるから朝の月の写真を)



空の雲も不思議、しょっちゅうおもしろいなあと思っています。

なんでこんな形なの?と思うことしばしば。見ていると刻々と変わっていく、見飽きないです。

これは最近見た雲の中でも特に不思議な形。

夫の友達で、三脚立てて空に向けて動画でずーっと雲を撮ってるカメラマンがいるけれど、その気持ち今ならわかります。



さて、コーヒーの近況報告。

先月のブログに書いたコーヒーのティーバッグ、「Soaking Coffee Bag」と名付けました。soakとは「浸す」という意味。実験の結果、豆の量、挽き方、浸す時間を決定し、ラベルシールもスタンプも作って、今友人知人に試飲してもらってる段階。ここで小さな問題が‥。水出しコーヒーと同じで、最初に粉を湿らせてスプーンでちょっと押すとおいしくなるんだけれど、面倒くさいという意見が。でもそれをやらないとなんだか薄くなっちゃうし、どうしようかなと考え中です。もう少しお待ちください。

今年の東ティモール、コーヒー豊作とお伝えしましたが、ニュークロップが日本に到着しました。炎の雫では、次回の生豆購入から21年産の豆を使用することになります。お楽しみに。

千葉も朝晩ぐっと寒くなってきました。

今朝、かかしの産直に野菜の買い出しに行ったら、ナバナを売っていました。白菜、ネギ、ブロッコリーと菜の花買って400円。

もう菜の花!お野菜は冬と春が同居、秋の終わりに春の味覚を楽しむのも乙なもの、今日は菜の花のからしあえで一献、なんてね。(2021年11月28日佳)


2021年10月29日金曜日

コーヒーバッグの実験中  

 ティーバッグ型のコーヒーって知ってますか?


ドリップバッグではありません。ティーバッグみたいにお湯に浸すだけでできるコーヒーです。

最近よく聞くようになりました。


コーヒー屋さんが独自で作っているものの他、カルディーや無印良品でも、大手からも、キーコーヒーやUCC、ジョージアのコーヒーバッグ、ネスカフェのディップスタイルなど、いろいろ出ていて、ハンドドリップと遜色ないと書かれています。



いったいどんなんだろう??

興味深々、ちょっと実験してみよう、

ということになりました。


ネットで検索すると、いい記事が見つかり、使う道具や挽き方、淹れ方を細かく

書いてくれてあったので、それに従ってやってみます。

肝心なのは、ドリップバッグと比べてどうなのか、ということ。

ドリップバッグとテーバッグコーヒーを並べて淹れて飲んでみましょう。

使う袋は、うちで水出しコーヒー用に使っているのの小さいサイズのやつ

(これはサンプルでもらったものですが、ネットの記事の人も同じメーカーの

コーヒー専用袋を使っていたました)、それに一般のお茶パックの袋を加えて

3種類。中身は10gで同じ、でもティーバッグの方はドリップバッグよりは

少し粗めに挽きました。

淹れ方は、諸説ありますが、とりあえず松屋式風で。

粉をちょっと湿らせておいてからお湯を入れます。出来上がりを180㏄にして、

テーバッグを10回振り、3分おいて、また10回振って取り出します。ドリップ

バッグの方は湿らせて3分経ったらゆっくりとお湯を注いで180㏄になるように

ドリップしました。

ドリップバッグでもそうするとおいしく入れられますよ。

最初に入れる少量のお湯は同じに、約10㏄にしました。



3つのカップを並べて飲んでみると、びっくり、ほぼ変わらない!

むしろティーバッグの方がおいしいかも。なんで???

ポイントは油分、ドリップバッグより油分が多く出て、それがまろやかさを

醸すようです。

これ、やってみたらいいかも、って思いました。

湿らせてから置く時間、お湯につける時間や振り方で、濃くも薄くも

できそうです。(ネスレのディップスタイルでは、お湯に90秒浸して

振らないことを推奨しています。)

お湯さえあればいいし、失敗もない。後の処理もカンタン。

いいことづくめ、これで味が問題ないとなれば、GO です。

東ティモールのコーヒーでテーバッグ型のを作って販売してみようかという

ことになり、さらなる実験を重ねることにしました。


ちなみに、水出しコーヒー用の袋とお茶パックは、味はあまり変わらない

のですが、そこに溜まる微粉の量が全然違う、お茶パックは粉がいっぱい

沈んでる。やっぱりコーヒー用のでやらないとだめみたいです。

値段はずいぶん高いんだけれど、仕方ないです。


沈んでる。やっぱりコーヒー用のでやらないとだめみたいです。

値段はずいぶん高いんだけれど、仕方ないです。


コーヒーそのものもさることながら、何かいい名前はないかと考え中。

ティーバッグコーヒーっていうのも変だし、インスタントコーヒーじゃないし‥。

いくつか候補があるのでお楽しみに。近いうちに試作品作ります。



余談ですが、インスタントコーヒーって何だか知ってますか?言葉としては、インスタント=すぐできる、ですが、コーヒーの分類ではちゃんと決まりがあります。インスタントコーヒーは、コーヒー抽出液を乾燥させて粉末にしたもので、コーヒー豆をたとえどんなに小さいかけらでも含んでいたらインスタントコーヒー・レギュラーコーヒー入りと表示しなくてはいけないそうです。ネスレが、、レギュラーコーヒーでもなくインスタントコーヒーでもない新ジャンルとしてレギュラーソリュブル(水溶性という意味)コーヒーという名前で、微粉砕した豆と抽出液を混ぜたものを乾燥させて売ろうとしたら、認めらなくて、そのことがきっかけで、ネスレは全日本コーヒー協会を脱退したそうです。だから、ネスレ製品は、日本で唯一コーヒー協会のマークがラベルに入っていないのだそう、全然知りませんでした。その延長線上に、ネスカフェ香味焙煎・ディップスタイルは位置しているようです。


さて、日本では新しい(?)豆をお湯に浸すだけのコーヒーですが、コーヒーの生産地では昔からある飲み方です。生産地では、豆を直火で煎ってお湯を入れ上澄みを飲むというのが普通。東ティモールでも、今でもそうやって飲んでいるようです。

浸けとくのは、浸漬法(しんしほう)というのですが、ドリップバッグを使って浸漬法をやるやり方もあるようです。サーバーにお湯を入れてドリップバッグの粉を出して撹拌し2分待って、空になったドリップバッグをカップにセットしてそこにコーヒー液を注ぐ、つまりそれで濾す、そうすると格段においしくなる、とありました。えー、そうなの?今まで、ドリップバッグはお湯につかっちゃいけないと思って持ち上げたりしてたのに、浸けちゃった方がいいなんて、これにもびっくりです。コーヒー、深いですね。まだまだ知らないことがいっぱいありそうです。


ところで、世界のコーヒー状況は、値上がり傾向。原因は、コロナの影響で、家庭消費の需要の高まりに、船やコンテナの不足による輸送の困難、更には世界のコーヒー生産の40%を占めるブラジルでの天候不順、コロンビアでの税制改革への講義による道路封鎖、など多様な要因によってコーヒー相場は高騰しています。日本でもこの秋から、味の素、上島珈琲、キーコーヒーなど大手各社が値上げしました。温暖化の問題、コーヒー農家の減少、コーヒーの木の老朽化、問題は山積しています。毎日美味しいコーヒーが飲める日常は、いつまで続けられるのか、ちょっと心許ない状況です。


そんな中ですが、今年の東ティモールのコーヒーの収穫状況は好調だそうです。よかった!

私たちがお世話になっているCOCAMAUとパルシックは、コーヒー畑の改善事業に取り組んでいます。1980年代に植えられて老朽化した木の植え替え、土壌改良、木の手入れが進められてられています。大切なことですね。



今年の春、東ティモールは大規模な豪雨災害に見舞われました。

首都ディリで大雨で川が氾濫し、広範囲で浸水。

パルシックの現地事務所も、被災者の支援に活躍しました。

その大雨災害、ハーブティーの入荷に影響しました。

4月に輸出される予定だったハーブティーですが、乾燥工程が思うように

進まず、やっとディりに届いたのが7月、それなのに通関手続きをする

役所が突然お休みになり、7月の船には載せられず。

やっと8月に出航したら、コロナの感染症対策とスエズ運河の座礁事故の影響で

アジアの海上輸送に大幅な遅れが生じていて、シンガポールから上海経由で

横浜へ、10月になっていました。

私も、入荷したと聞いて、早速注文しました。

ちょうど在庫がほとんど亡くなっていたタイミングでした。


これはハーブティーの話ですが、コーヒーも輸送の影響はあるかもしれません。

世界のコーヒー相場に比較的関係ないとはいえ、輸送状況や天候の影響は

いつだって起こりえます。

コーヒーだけじゃなく、いつ普通に輸入されていたものが入ってこなくなるか

わからない。

今回のコロナで分かったことは、どこだって自分の国がまず優先されると

いうこと、他所の国のことは後回し。怖いことです。

日本の食料自給率を考えると、絶望的です。何とかしなくては、と思います。

当たり前のように手に入るものと思っていたもの、それは当り前じゃない、

肝に命じておきましょう。

(2021年10月29日 佳)



2021年9月24日金曜日

「夜の木」とタラブックス

念願の「夜の木」、入手しました!

とてもうれしい!

インドの小さな出版社、タラブックスのハンドメイドの絵本です。麻や綿の古布から手漉きで作られた紙に、手作業によるシルクスクリーン印刷し、手製本、すべて手で作られています。

インクのにおいに土のにおいが混じったような、独特のにおいがあります。分厚い紙の手触りは、ざらついていてでもふわふわしているような、心地よい触感。

私の手元に届いたものは、1746 / 3000 です。


ページをめくると幻想的な木々が描かれています。インドのゴント族の3人のアーティストによる美しく、かつ独創的な絵です。添えられている言葉は、長いのも短いのもあります。神話や民話を下敷きにして、木々に宿る精霊を描いています。宿る、というより、木そのものが聖なる存在であったり、神の化身として描かれたり、かなり自由です。木の枝が蛇だったり、木の実が小鳥だったり、孔雀になって真っ赤に燃え上がったり。また、ユーモラスなお話あり、不思議なお話あり。ずーっと眺めていたい、想像の世界で遊んでいたい、と思わせてくれる本です。

「夜の木」の存在は知ってはいたのですが、本気で欲しいと思ったのは、2月にミティラー美術館展でゴント画を見てからです。会場の一部にゴント画のコーナーがあって、「虎は虎に見えない、面白い」なんてブログに書いたのですが、インドアートをネットで検索していて「夜の木」についての記事を読み、超有名になっていることを知りました。某テレビ局の“セカほし“という番組で取り上げられてブームになったようです。(その時のテーマは紙だったみたいですが) ネットで探してみると、まったくない、どこを見ても売り切れ。アマゾンやメルカリでは軒並み1万円を超える値段がついている。そういう買い方はしたくないので、しばらく待つことにしました。

代わりに、タラブックスの別の手作り絵本はないかなと思って見たら、ありました。それが「インドのけもの」という本です。子ども向けの動物図鑑みたいなもの。
もともと、タラブックスは、子どもに読ませたい本がインドにはないということで始まった出版社です。絵本という表現形態は、インドでは一般的でなく、今でも絵本ってどうやって読むの?という大人がいるそうです。
いろんな動物がでてきますが…実際とはだいぶ違うものもけっこうある、図鑑じゃないですね。でも子供の想像力を育むには、こっちの方がいいかも。とっても面白いです。

この"とら"、私がミティラー美術館展で見たのと近いかな。"しか"の角が木になっていたり、画面いっぱいにクネクネ書かれたながーい"へび"に目が10こあったり、"ありくい"は宮西達也の狼を彷彿とさせるし、"いぬ"なんて全然犬に見えない。おもしろいです。

この時、一緒に買ったのがこの本です。
「タラブック インドのちいさな出版社、まっすぐに本をつくる」

タラとはサンスクリット語で星。1995年に、2人の女性によってに作られました。その年、フランクフルトの絵本市で、オフセット印刷が間に合わなくて、シルクスクリーンで手刷りしてもらった2ページのサンプルを持っていき、それをカナダの出版社が8000部注文すると言ったことが、タラブックスのハンドメイド絵本の始まり、偶然の産物でした。

タラブックスの本作りは独特。トライバルアート(少数民族のアート)を取り入れ、作家と対話しながら本を作り上げていく。大切にしているのは、価値観や主張と本の美しさのバランス。そしてスモールビジネスであり続けること。そうすれば全員とコミュニケーションをとることができる。今、人はせっかちだけれど、在庫がなければ待ってくださいと伝え、私たちはゆっくりやっているということを理解してもらう、と言います。このあたりのことは、カンタ!ティモールの広田奈津子監督の話したダンパーの話に通じるものがあります。とても興味深い本です。
(この本が出版された2017年の時点で、タラブックスのビルの中で働いている人は17人、印刷工房などもあり、40の家族に対する責任を負っていると代表ギータは述べています)
この本を読んだから「夜の木」は次刷を待とうと思ったのかもしれません。

日本で「夜の木」を取り扱っているのは、タムラ堂という吉祥寺にある小さな出版社です。ボローニャのチルドレンズブックフェアで「夜の木」と出会い、魅せられて、当時勤めていた出版社をやめて小さな出版社を起ち上げ、そこで出版することになりました。インドで出版されてから5年後でした。初めてタラブックスを訪ねたときは、作家が滞在するゲストルームがあり、イベントやワークショップをやっていたりして、出版社というより活動体という感じだったと言います。
良いですねぇ。

タムラ堂のFBをフォローしていたら、「太陽と月」第3刷が4月に出るというお知らせがありました。それで先にそっちを買うことにしました。タムラ堂は卸で直接は買えないことがわかり、ネットで検索。扱っているのは少数の個性的な本屋さん、その中から、ひときわ変わった本を扱っている書店を選んで予約し、入手しました。10人のアーティストによるインド民族の物語、という副題がついていて、見開き2ページに片っぽが太陽、反対側が月、言葉は少しだけ添えられている。もちろんハンドメイドで、すごく素敵です。時々手に取り、手触りを楽しみ、ページを繰ってそれぞれ個性的な太陽と月を眺めています。

そんな経緯があって、ついにタムラ堂から「夜の木」第10刷の発売予告。当初夏にという話でしたが、コロナ禍で遅れが。5月にインドの感染爆発、ロックダウンとなり、製本工房のスタッフにも感染者が出て工場閉鎖になり、工房責任者から作業の遅れの謝罪の連絡があったといいます。そんな中でも、工房で共同生活をしながら製作を続けてくれて、7月の末に見本版が届き、9月末に発売できそうとのこと。それを読んで、「太陽と月」を買った出版社のHPを見ると、予約受付中。予約して9月20日に手元に届きました。
待つというこで、喜びが大きくなったような気がします。「太陽と月」ではそれほど感じられなかったにおい、「夜の木」の特別感を増しています。
タラブックスの皆さんに感謝。大切にします!

最後に…

9月18日、茂原のアスモ劇場でのアコースティックナイト・水野たかしライブ。
本気のライブ1年以上ぶりでした。
私もコーラスと手話でちょっとだけ参加しました。

(写真はアスモ劇場支配人・木下明彦氏のFacebookより))

この日のライブ、私が言うのも何ですが、すごくよかった!!
水野たかしの歌、やっぱりいいなあ、としみじみ思いました。

コロナ禍、もう1年半を超えました。ライブ・イベントままならず、上映会ですらライブをつけられない状況、早く終わってほしものです。
みなさんどうぞお元気で、心置きなく集える時を待ちましょう。(2021年9月24日 佳)







2021年8月22日日曜日

夏のサイフォンコーヒー

 

暑くなって、台風も来たり、風が強かったり、一転して涼しくなって雨続き、そしてまた暑くなって、と変な夏ですね。

炎の雫のコーヒーの基本は松屋式、雑味がなく、すっきりしていておいしいから、カフェでは松屋式で淹れています。でも、今はカフェはお休み中。いろんなコーヒーの点て方を楽しんでいます。ペーパードリップ、ネルドリップ、金属フィルター、フレンチプレスにエアロプレス、水出し…いろいろあります。
中でも、この夏はまっているのがサイフォンです。

ことの発端は、以前から時々使っていたコーノのサイフォンのロート(上の細長い筒状のガラス部分)を私が割ってしまったこと。ずーっと前に友達からもらったもので、ごくたまーに使っていましたが、しばらくご無沙汰。それが最近夫がサイフォンをよく使うようになって、そんな時に割っちゃいました。やばい!と思って慌てて検索。相当古いので買い替えるしかないかと思いながら探すと、さすがコーノ、ロートだけでも買えることがわかりました。(すぐには見つからなくて、コーノの部品を多く扱っているコーヒー屋さんのホームページで見つけました)見つかったのでほっとして、そこでヤフオクにもないかなと思いつき、見てみることにしました。

ヤフオク、サイフォンいっぱい出てました。コーノだと古いものでビンテージ価格のが多い。ロートも少しあったけど、うちのより大きいサイズばかり。ところが、知らないメーカーのサイフォンだとすごく安いのがあります。見てるとハリオでも安いのがあります。それだったらハリオのサイフォン、ヤフオクやってみる?ということになりました。この前久しぶりにヤフオクでプロジェクター落としたからその勢いもあってトライ。新品の古いサイフォン(上の部分が丸いもの、最近のはハリオもコーノみたいに細長い)を2600円で落札しました。最後5分くらいで2500円になって、ちょっとドキドキしながら2600円をつけたらそれで落札に、オークションの醍醐味ちょっとだけ味わいました。

サイフォンの使い方です。
2つのサイフォン並べてコーヒーを淹れてみました。
上のロートにコーヒーの粉を入れ、水を入れた下のフラスコに少し傾けてセットします。粉は中挽きのちょっと粗め、水はこのサイズ(3杯用)の場合は300cc。アルコールランプの火を底に当てて水を温め、沸騰してきたらロートを真っすぐに立ててちゃんと差し込みます。


沸騰した水は上に上がっていきます。完全に水が上がり切ったら、竹べらでちょっと混ぜます。ここがサイフォ二ストの腕の見せ所らしい。混ぜる時間、強さ、方向、回数、などなど諸説あり。うちの夫は30秒とか言ってます。
写真では、ほぼ同時にスタートしたのに、水が上がるのにかかる時間にずれがある。ロートの形のせいでしょうか、それともガラスの厚みのせい?
混ぜたら一定時間置いて(1分くらいと言われています)アルコールランプを外します。
すると、今度は上のロートにあるコーヒーが、下のフラスコに落ちていきます。この時ぶくぶくと泡立ちながらゴボゴボと音がします。
なんかすっごく面白いです。科学の実験みたい。
先日、初めてサイフォンでコーヒー淹れるのを見たという若い男性は、いたく心を奪われた様子で、サイフォン買おうかなと言ってました。

出来上がったコーヒー。
サイフォンの特徴は、香りと熱さです。
部屋中にいい香りが漂います。これはハンドドリップなんかとは全然違う、圧倒的に「コーヒーだぁ」という匂いです。そして温度、ハンドドリップで淹れたのより10℃近く高い。熱~いコーヒーが飲みたい方には絶対お勧めです。夏なのに熱いコーヒーというのもなんですが、暑い時に熱い飲み物もありですよ。

サイフォンは19世紀の初め頃、ヨーロッパで開発されたました。日本では、1925年(大正14年)にコーノの初代社镸がガラス製コーヒー器具・河野式サイフォンを考案し販売開始。(ちなみにコーノの正式社名は珈琲サイフォン株式会社です。余談ですが、円錐型のペーパーフィルターを考えたのはコーノの2代目社長だそう。)
蒸気圧を利用してお湯を押し上げ、高い温度で抽出します。アルコールランプの炎が幻想的で見ても楽しめるし、分量と手順を守れば、ほぼ同じ味が再現できます。ただし濾過布はネルなのでネルドリップに近い。ということは、その扱いがめんどくさい。金属フィルターから取り外して水で洗い、ふた付き容器に入れて冷蔵庫で保管、その水も取り換えなくちゃならないのです。
ロートに残ったコーヒーの粉を捨てて洗うのも手間です。これは圧倒的に細長い方が楽、丸いのは洗いにくい、だからハリオのも今は細長くなってるのかなと思いました。

うちではサイフォンコーヒーブームですが、一部の巷では水出しコーヒーブーム。
炎の雫の水出しコーヒー、今年リニューアルして、1袋50g入り300円にしたところ、なぜか水出しにはまる人が続出しています。東ティモールコーヒーの深煎りをごく細かく挽いてパックに。それを一晩水につけて冷蔵庫に入れておくだけ。それで本格的かつすっきりしたおいしさが受けたのか、このところ水出しの注文が日々入っています。写真はベイスに出した新商品、水出し8パック入り・送料込み2600円(1袋2個×4袋、クリックポストでの発送ークリックポストに入るだけ入れて送ってという方がいて、やってみたら8個入ったので)

水出しコーヒー、おいしく作るにはコツがあります。最初にごく少量の水でパックを湿らせてちょっと突っつくこと。それだけで全然違うんです。不思議ですね。
水出しはアイスコーヒーではなく、温めてホットにしてもOK。亀有のとある自家焙煎珈琲店では、水出しもやっているのですが、温めてホットコーヒーのみで出していました。そんなところもあるくらい。でも私はアイスで飲みたい。
炎の雫の水出し、まだの方はぜひ試してみた下さい。
いすみ市では、コロナの感染が収まりません。
オリンピックのサーフィン期間中はカフェお休みとしましたが、そのままお休みを続けています。先が見えず、気分も落ちがちですが、日々の生活は楽しくありたいものです。
みなさま、体調に気をつけて、元気でいましょうね。(2021年8月22日 佳)





2021年7月16日金曜日

上映会と広田奈津子監督リモート出演


7月10日、11日の2日間、「カンタ!ティモール」の上映会を開催しました。

2019年の12月以来、1年7か月ぶりです。

昨年は一度も上映会を開けませんでした。さすがにそろそろ映画なら人数を減らせばいいかなと思い始めたころ、とある方がカンタティモールを見たいと言ってくださり、限定8席として今回の上映会に至りました。

2日目の日曜日、映画上映後、広田奈津子監督とリモートで繋ぎ、お話を伺うことができました。

その内容をご報告します。


広田奈津子監督は、いつもながらのやさしい笑顔、相変わらずのゆったりとした語り口で、なんだかほっとします。

初めに少しメッセージをとお願いすると、映画の成り立ちを話してくれました。初めて東ティモールに行ったのは独立祝賀式典の3日前だったこと、東ティモールの人たちとの関わり、アレックスのこと。彼が亡くなって初めて彼の生い立ちを知ったそうです。小さい時に目の前でお父さんが見せしめのような形で殺されたこと、小さなコミュニティーを守るために医学が必要と思い学んでいたこと、その志を継いでアレックスのお嬢さんは今医学を学ぼうとしていること、奥さんは独立運動の同志だった女性で、残された6人の子供を育てていること、映画をつくるうえでアレックスはスタッフ側としても様々な役割を果たしてくれたこと。彼の突然の死について、昔拷問や電気ショックを受けた人は心臓にダメージが残るのか急に亡くなることがあり、そういう人を何人か知っているとのことでした。

それから質疑応答に入りました。まず、とある男性が立ち、映画を見るまで日本の関わりを全然知らなくてショックだった、監督から見て今の日本はどう見えるのか、と問いました。彼女はミヤンマーのことを例に、日本政府や企業の名前をあげて、東ティモールの時と何も変わっていない、学んでいないことが残念と答えました。

それからダンバー数(霊長類の脳から群れの規模がわかる)の話に。人間に適した群れの規模は150人。それを超えると意思疎通が難しくなり、規則や強制的なノルマが必要になる。近代国家は大きすぎる、代表者を中央に送り込んで政治を任せてしまうやり方は理に合わないのでは。東ティモールでもそうだが伝統社会では、小さな村の単位で暮らし、全員が参加して話し合う。時間はかかるけれど、間違いが起こりにくい。また、他者と自分をはっきり区別する文化がない。あなたという言葉は、同時に私たちをも表す。これらは日本の古いやり方にも通ずる。そうした文化圏では、自分の意見を固める、論破する、選挙戦など、苦手だと思う。だから民衆が政治に参加しない。代表民主主義もうまくいかないのかも。どの国を見ても政治に腐敗がある。根本的なところを変えなくちゃいけないと考える。と語ってくれました。

ティモールの村の中で生活していると、左脳が休んでいる気がするそう。ぼんやりとした心地よさに包まれ、自他の境界が曖昧になる。家族を殺した相手でも人として扱い対話がされたのは、命が繋がっている感覚がベースにあるからではないか。

日本人として、かつて侵略した東ティモールに行くということはどうだったのか、と問われると、初めは怖かった、石を投げられるんじゃないかと思ったが、ティモールで出会う人はみんな優しかった、なぜ?と聞くと、ティモールには国と人をごっちゃにして考える人は誰もいないと言われたとのこと。

若い女性が(当時の奈津子さんと同年齢の)、25歳という若さでどうして東ティモールに行こうと思ったのかと問いました。奈津子さんは、こんな答えを返しました。自分が生まれたのは愛知県の田舎で、自然の中で育った、宅地造成で自然が壊されていくのを見て、子ども心にとても悲しかった。(その場所につい最近名古屋初のコストコができたそうです)大学の時、ネイティブインディアンの絵本(「父は空母は大地」)に出会う。大地を母と思っている人たちがいることを知り嬉しくなってカナダへ。それから旅をした。内定していた就職を断り、今に至る。東ティモール独立のことはハワイで聞いてお祝いに行って、そこでアレックスと出会ったと。

他の参加者も自分が感じたことを発言してくださいました。今、自分に何ができるのか強く問われていると感じた人、自分の足元から生活の中でできることからやっていこうと思った人、それぞれが自分の中に何かを取り込み、持って帰って考える、そんな上映会になったこと、本当にうれしく思います。

今回の上映会の主催者の男性が、上映会のきっかけは私(水野佳)が作ったコーヒー麻袋のバッグであったと言い、映画の風景が睦沢の風景と重なる、縁がある気がする、と述べました。すると、奈津子さんは、あるお坊さんに聞いた話として、縁起という言葉を出しました。我(われ)はない、あるのは縁のみ。すべてが縁で成り立っていると世界を見れば自他の境目もなくそこに慈悲があるそう。深い話になってきましたが、コロナ禍であまり長くもできないので、ここらで終了としました。


カンタティモール関連グッズを並べたのも久しぶりです。サウンドトラックCDと水野たかしのアレックスに捧げるCD「Spirit」」、南風島渉さんの本「いつかロロサエの森で」、東ティモールのコーヒーとハーブティー、見ていただくためのカンタフェスタのパンフレットと監督のお兄様撮影のティモールの子供たちの写真にアレックス募金の箱。なんだか懐かしい。買ってくださる方も、募金してくれる方も多数、うれしい限りです。


さて、もう1点。
実は土曜日の方の上映会で気になる質問がありました。この日はリモートはなし、いつもの上映会のように、感想を聞いたり、私たちが知っていることはお答えする方式。
そこで聞かれたのは、東ティモールの独立を援助した国があるのではないか、それはどこかという質問でした。そのような視点で見た人は今までいなかったので、ちょっとびっくりしました。その点について、南風島渉さんに尋ねてみました。

答えを端的に言ってしまうと、そんな国はどこもないということでした。軍事的、物理的援助ということであれば、アメリカをはじめ西側諸国がインドネシアを軍事的・政治的に支援したのに対して、共産主義陣営が東ティモールを支援したのではと考えるかもしれないが、ソ連も中国もキューバも、また当時東ティモールの宗主国だったポルトガルも、軍事的に援助を行ったという事実は一切確認されていないとのこと。一方で、東ティモールの窮状を見かねた各国の一般市民がわずかな資金を持ち寄って、独立運動を細々と支えていたという事実があるとのこと。そう聞いて、本当に東ティモールの人たちは志高く長い年月を戦いぬいた素晴らしい人たちなのだと、改めて認識しました。

南風島さんからは丁寧なお返事をいただきました。その一部です。
「戦争をおわらせて平和に暮らすこと、そのために国際法に則って独立を獲得することは、人間として自然な考えだと思います。加えて1990年代半ば以降、シャナナをはじめ東ティモールの指導者たちのあいだでは、かなり明確な国造りのビジョンが共有されていたのも事実です。それがどういうビジョンであったのかは、独立後20年が経とうとしている現在の東ティモールを見ればある程度知り得るのではないかと思います。」
「東ティモールの独立運動を間近で見た者の一人として断言できるのは、たとえ誰かが筋書きを書いていたとしてもこれほど劇的な歴史の展開を演出することは不可能であること、そして歴史の一コマ一コマがどれほど奇跡的に動いていったのかという事実はすべて記録としてつまびらかに公開されすでに明らかになっていること、そして誤解を恐れずに言えば、人間ひとりひとりの行動によって紡がれる世界は、巷に跋扈する「陰謀論」(背景に筋書きを書いている誰かがいるのではないか)などよりもはるかにダイナミックで、ドラマチックであり、奇跡的で、可能性に満ち溢れているのだ、ということでしょうか。」
南風島さんはいつも真摯に対応してくださいます。感謝です。

私の個人的感想を少しだけ。
カンタティモール、50回くらいは見ている私ですが、今回観て、改めて、とても新鮮で感動しました。見るたびに新しい発見があり、考えるべきポイントが見つかります。すごい映画だなあと思います。
今の私に響いたのは、ラスト近くの回想シーンにかぶさるシャナナの言葉。
「自由を手にしているのに発言すらしない」
お前は何をしているのかと問われ、お前はどうするのかと突きつけられました。自分の中でどう消化していくのか、それを何につなげていくのか、取り組まなければならないと強く思いました。(2021年7月16日 佳)


 

2021年6月26日土曜日

いすみ自転車ツアー


 梅雨に入りましたね。雨が降る日もあるけれど、とてもいいお天気の日もまたあります。

梅雨入りの次の日もそんなお天気。せっかくだからと自転車ツアーに出かけました。

目的地は高秀牧場。いすみに住んでまる6年なのに行ったことありませんでした。



車の通らない裏道を探しながら行くと、これがまたいい感じ、こんなとこ通れるの?通っていいの?なんて言いながら、ほとんど山道と言っていいような道を上っていきました。

たどり着いた高秀牧場。ミルク工房とチーズ工房が並んでいますが、チーズの方は見学予約制です。実は、5月に「食菜の王国」というテレビ番組で取り上げられたらしく、この日も平日だというのにひっきりなしに車が入ってきます。

ほとんどの人がジェラート食べてさっと立ち去っていきます。私たちはちょっとのんびり。屋外席で少し早いランチタイム。

マルゲリータとキッシュ、高秀牧場で作られたチーズやミルクが使われています。ドリンクは、せっかくだから私は牛乳、夫はコーヒー、大多喜のハグさんのコーヒーだそうです。木漏れ日を浴びながらいただきました。
う~ん、のどか。


屋外席から厩舎が見えます。
牛たちが出たり入ったり。
寝てる牛もいます。

彼らがミルクを作ってくれるんだと思いながら眺めていたら、デザートも欲しくなって、ジェラートも食べちゃいました。

美味しかった!



高秀牧場から国吉方面に向かおうと走っていたら、何やら立派そうなお寺を見つけました。行元寺、ここって波の伊八があるとこだ、寄ってみようと坂道を登っていくと、素敵なお寺がありました。
残念ながら建物の中の彫刻の公開は、土日祝日の午後ということでしたが、山門も、鐘楼も、本堂や旧書院の佇まいも素晴らしい。

ぜひ今度公開日に来よう!と思いました。木造、銅造の仏像もあるみたい、楽しみです。

行元寺から国吉へ向かう途中、田んぼの真ん中の一本道。
空は青く、田は緑、まるで夏のよう。あまりにも気持ちよくて、夫の後姿を入れて写真撮っちゃいました。

そして、いすみ市郷土資料館(別名田園の美術館)でやっている展覧会がとってもいいから行ってみて、と勧められたことを思い出し、このまま向かうことに。


それは、長生高校美術部の展覧会。

勧めてくれた人は、エネルギーが溢れ、元気をもらえると言っていました。

見せていただきました。在校生のみならず、卒業生の作品も含め、70点以上が展示されていました。コロナの影響で登校できなくなって自宅で一人絵と向き合った日々、それが与えてくれた絵の深み、でもみんなで集まって絵が描けることのの幸せと喜び。(これは前部長と現部長からのメッセージから)たくさんのものが込められた絵は、まさに青春。いい展覧会でした。

長生高校美術部作品展は、7月25日まで、いすみ市の田園の美術館にて。


家に帰る途中、住宅街の中に小さなファームを見つけました。
管板には「LA  GRECA  FARM HOUSE」とあります。ロバがいて、ヤギがいて、ニワトリが鳴いて、にぎやか。

こんなとこ、なかったよねと言いながら、思わず自転車を降りて。なんだかいいなあ。


そんなこんなで家に帰りつきました。
走行距離37キロ!今まで、睦沢とか大原とか一宮とか、片道10キロ圏しか自転車では行けなかったのですが、私にしては新記録です。
今日はいすみ市から一歩も出ていません。いすみ広いですね~。

一日の〆は、ついできた「リバーサイド森田屋」で、夷隅川を見ながら焼肉。


ここはラーメンと焼肉の店。
川を見下ろすテラス席、蚊取り線香と虫よけスプレー持ってきてくれます。
夕暮れ時、日が暮れていくのを見ながらの食事。暗くなったらこんな感じ。いつもはあんまりきれいじゃないなと思っている夷隅川ですが、なんだか別世界みたい、捨てたもんじゃないですね。
盛りだくさんな一日でした。


さて、ここまでは先週の話。
番外編
今週も自転車で出かけました。
大原の市役所まで、所用を済ませて、お昼にラーメン食べました。国道沿いの麺屋大原。
年季の入った本格派のラーメン。老舗の風格漂います。夫はこってり、私は和風。ちゃんと正しくおいしい!
ついでにシャトレーゼとベイシアで買い物して帰ってきました。

いすみ市に暮らして7年目に入りました。一度行ってみたいなと思ってまだ行ってないところ、結構あります。遠出ができない今、近隣に出かけるチャンス、少しずつそのリストを潰していきましょう。いいところがあったら教えてください。

まずは、営業日でない祝日に、行元寺に行って、波の伊八と仏像見ることが当面の目標です。 (2021年6月26日 佳)


初夏の旅~奈良から大津へ

  新緑の美しい初夏の奈良から大津を旅してきました。今回の旅の目的は、特別公開の仏像を見ることと、今まで行きたいと思ってたけどまだ行っていないところに行くこと。 順にご紹介していきましょう。 (今回の旅の目的の一つは特別公開ですが、公開される仏像はほぼすべてが撮影不可です。なので...