2026年9月25日金曜日

2026年の夏は‥。

2026年の夏、千葉は2度も大きな災害に見舞われました。

一つは先週、9月20日の台風25号。大きな被害をもたらして、まだ現在もその被害、影響は継続中です。

もう一つは8月13~14日の千葉集中豪雨。前代未聞の短時間豪雨による水害。凄かったです。新しい順に振り返ってみます。

まずは台風25号。台風による大雨、河川の氾濫による浸水被害多数、死者も現在10人(うち千葉で7人)。今回酷かった佐倉、木更津、市原、大多喜など、君津などではいまだに水が引いていかないところもあるようです。

停電も23日時点で5万件を超え、今日25日でも1万5千軒超、復旧見込みが立っていないところも多くあります。うちは大丈夫だったけど、いすみ市内でもまだ停電中のところがあり、宿泊施設でお風呂を開放したりしています。今回は(台風なのに)涼しかったからまだよかったものの、冷蔵庫とかどうなってるんだろうと心配、早く復旧することを願います。

台風が通り過ぎた後でも印旛沼の堤防決壊で浸水被害は拡大しています。土砂崩れにより、あちこちで道路は寸断、通行不能箇所多数。鉄道も止まりました。外房線は3日止まって運転再開になりましたが、内房線や小港鉄道などは復旧に数か月かかる所もあるとか。


8月の千葉集中豪雨でも大きな被害が出ました。死者13人、アンダーパスなどで車から出られなくなって亡くなった方も含まれます。こちらは気象庁が驚くほどの短時間で降った大雨、千葉市では1時間に115ミリ降りました。1万年に1度の大雨とも言われています。千葉市内など都市部中心に、動けなくなった車がたくさん出て、被災車両3万台超。帰宅困難者も1万人超え。自治体が急遽設定した帰宅困難者のための避難スペースや駅などで一夜を明かした人もたくさんいました。成田空港には7000人、JR蘇我駅では4000人が滞留。千葉県庁では推定1400~1800人が夜を明かしました。私の友人の高校生の娘さんも、千葉に映画を見に行って帰れなくなって駅で一晩過ごし、翌日ご家族が車で迎えに行ったそうです。みんなほんとに大変でした。

後にわかったことですが、発達した積乱雲の高さは15㎞に達し、それが房総半島に6時間もとどまって大雨になった、気象庁の人も驚く異例な集中豪雨だったようです。


電車のこと。

うちは外房線太東駅のすぐそば、車はないので、電車が止まるとどこにも行けません。先月の豪雨の後は全線運転再開まで10日もかかりました。今回は3日で済んだからよかったけど。


そもそも外房線は昔からよく止まるそうです。問題のポイントは土気(とけと読みます)と大網の間、そこが崩れて、修復して、を繰り返しているようです。よく崩れるのは、トンネルの大網側の出口付近。なんで?と思って調べたら、その要因は地形にもあることがわかりました。ここは千葉の地形が作ったボトルネック、昔から難所とされていた所らしい。土気の辺りは下総台地の外れの高台、大網は九十九里平野で低い土地、高低差が約90mあり、そこに急勾配・急カーブで線路を引いて斜面を固めた。大雨が降ると水がどんどんしみ込んで土の抵抗力が弱くなって崩れてしまうということらしい。そうか、それじゃ騙し騙し使っていくしかないのねと妙に納得しました。


今年はスーパーエルニーニョで、暑い時はすっごく暑かったし、台風も多いと言います。雨も多い気がします。

また台風もできたようで、まだまだ気が抜けません。気を付けて過ごしましょう。

どう気をつけたらいいのかわからないけど。


2026年の夏、プライベート編。

この夏のお出かけ、いくつか、遡りながら紹介しましょう。


8月の終わりに宇都宮美術館に「カンディンスキー世界は鳴りひびく」という展覧会を観に行きました。カンディンスキーと縁の深い3つの美術館、宇都宮美術館・宮城県美術館・長野県立美術館での巡回展。


カンディンスキー好きな私は、迷った挙句、えいっと行ってしまうことにしました。新幹線は使わずに、普通列車での旅。こういうの、なんかいいな。太東から上野経由で4時間ちょっと。宇都宮駅からバスで30分ほど。会期終了間際なので結構混んでます。



抽象絵画の先駆者とも呼ばれるワシリー・カンディンスキー。青騎士、ロシア、バウハウス、そしてパリ、その足跡を、国内にある彼の作品で辿る展覧会。

カンディンスキーと彼に纏わる作家の作品が展示されています。(例えばクレーとか、萬鉄五郎とか‥。その中で神原泰という大正時代の画家の作品が心に残りました。)

日本にこんなにカンディンスキーがあったのにびっくり。



芸術の本質を「内なる響き」と考え、神秘的な存在への憧れを持ちながら、形を描き、色を塗る喜びが感じられる、そんな作品の前に立ち、その世界に浸りながら感じる幸せ。

やっぱりカンディンスキー好きだなぁ。


残念ながら撮影不可なので、写真は購入した本から、「コンポジションX」1939年の作品。


同時に開催されていた特別展「佐藤時啓-光の記憶・時間をえがく」。

光と影、時間、をキーワードに撮影を続けている写真家佐藤時啓の作品と、宇都宮美術館の所蔵作品をコラボさせたインスタレーション。

例えば松本俊介の絵画「街」と佐藤の撮ったビルの街。ある部屋には青木野枝の巨大な鉄のオブジェがあったり、高橋由一やルネ・マグリットの絵があったり。面白いです。

写真はチラシから。「An Hour Exposure 1992 / 2017 Tokyo-Akihabara」2017年。


感覚が刺激されます。宇都宮美術館、いい美術館です。



せっかく宇都宮に来たんだからと、翌日は大谷資料館へ足を運びました。駅からバスで30分ほど。

大谷石の採掘場跡がミュージアムになっています。

そこは、地下の広大で幻想的なスペース。広さは2万㎡もあるそうです。外の温度が30℃を超えていても、地下スペースは年間通じて8℃くらい。ひんやりというか寒いくらい。その温度を利用して倉庫として使われ、政府のお米を預かったこともあるとか。戦時中は軍事工場だったことも。



大谷石というのは宇都宮市大谷の一帯から採掘される流紋岩質の緑色凝灰岩の総称。軽くてやわらく、加工がしやすいので、昔から壁や土蔵に使われてきました。

フランク・ロイド設計の旧帝国ホテルの外壁で有名です。


大谷石の採掘は江戸時代中期から。ツルハシでの手掘りでした。壁にはツルハシの跡がしっかりと残っています。

機械化されたのは昭和34年ごろというから驚きます。

すごい!


ライトアップされた坑内はまるで異空間。どこか違う世界に紛れ込んでしまったかのよう。



だから映画やドラマの撮影によく利用されています。能やバレエの公演、ファッションショーや美術展なども行われてきました。結婚式場としても使えます。一般の方もOK。教会ゾーンというエリアがあり、フォトウェディングや特別な撮影の時にのみ使われます。

観光客も多い。平日でもしょっちゅう観光バスが来て、遠足の子どもたちが来たり。賑わっていました。のんびりペースの私たちは、団体客をやり過ごしながら、ゆっくりとこの夢幻空間を満喫してきました。



おまけ

宇都宮といえば餃子。町なかには餃子のフードコートみたいなのがあるのですが、私達が泊まったのはJR宇都宮駅近くのホテル。こっちにもあるかなとみてみたら、駅直結のビルの中などに、餃子屋さんいくつもありました。なので食べ比べしちゃいました。宇都宮餃子って普通というイメージでしたが、結構おいしい。なるほど有名なだけはある、もっとはかのお店も食べてみたいと思いました。



遡って7月の終わり。東京国立博物館・平成館で開催された「空海と真言の名宝」展に行ってきました。

これは素晴らしい展覧会でした。空海ゆかりの名宝、仏画や曼陀羅図、絵巻、仏具‥国宝・重文だらけ。仏像もたくさんあって、仏像大好きな私はわーぁぁとなって…。第2会場には秘仏がずらりと並び圧巻でした。2回は行かなくちゃと言って自分用にチケットを2枚買った友達もいます。私も近かったらもう1回行きたいくらい、そんな展覧会でした。

こちらもほとんどは撮影不可。写真OKは一部屋のみ。その仏像を載せておきます。

山梨・放光寺の愛染明王坐像(重要文化財、平安時代)と、京都・安祥寺の五智如来坐像(国宝、平安時代)。







 最後に。

先日「時には懺悔を」という映画を見ました。

8月末に公開された2つの障害に纏わる映画、当初見ようと思っていたのは「平行と垂直」という自閉症の兄妹の映画。ですが、ある人の評論を読んで「時には懺悔を」を見よう!と急遽変更しました。彼によると、「平行と垂直」は障害を『理解する』映画、「時には懺悔を」は人間が『わからなくなる』映画。圧倒的におもしろかったのは後者であると。

「時には懺悔を」は殺害された同僚(佐藤二郎)の事件とその同僚が関わっていた9年前の新生児誘拐事件を追う探偵の話。誘拐された子供が水頭症で二分脊椎の障害児。それをずっと育ててきた誘拐犯(工藤官九郎)、探さなかったのに今更捜し始めた実母(黒木華)、重い過去を持つ酔っ払いの探偵(西島秀俊)、精神病院に入院している彼の妻(柴咲コウ)、自分の娘とうまく関係を結べない探偵助手の女(満島ひかり)、様々な人間が絡みあう。その中心にいる障害を持った子ども。映画は実際に障害児を使って撮影されていて、複数の障害児が登場しますが、過度な思い入れもなく、彼らの日常風景は淡々と描かれています。それがすごくいい。理解を求める説明より、訴えかけるものは大きい。私は個人的に、似たような状態の障害児とかかわったことがあるので、人ごととは思えませんでした。それぞれに残るもの、変わるもの変わらないもの、映画の登場人物と同じように、観客の側にもいろいろ余韻を残す映画です。

この2つの映画、あっという間にロードショーは終わりつつあり、手軽に見に行ける状況ではなくなってしまいましたが、機会があれば「平行と垂直」も観たいと思っています。


さて、長い夏休みを終えてカフェは再開、ブログも再開です。

無理せず、マイペースでやっていこうと思います。これからもよろしくお願いします。

(2026年9月25日 水野佳)


*参考:映画についての、とある人の批評というのは、アサダワタルさんのnoteへの投稿(2026年9月8日)です。




2026年7月29日水曜日

ご近所グルメと商品券

 暑いですね。今年も、暑くてカフェはお休みにしました。

暑くても、おいしいものは食べたい、ちゃんと食べて頑張らなくちゃ、って思いますよね。

7月24日からカフェを夏休みにしたので、ふらっとご飯食べに行くこともできます。遠くに行くのは大変だけど、ご近所でちょっとなら。

というわけで、ネイバーグルメのご紹介です。


まずはよく行くお寿司屋さん「ひかり寿司」。自転車なら5分くらい、歩いても行けます。私はお寿司が大好きで、何かあるとお寿司食べたい!となります。で時々食べに行ってます。お寿司以外にも天ぷらやお刺身、おつまみ、鰻もあって、おいしいし、落ち着けます。ここでの定番はまず何か2、3品と天ぷらを頼んでちょっと呑んで、それからお寿司食べるというコース。ここではお通しが塩辛や枝豆。おつまみは自家製のさつま揚げ、げそのから揚げ、もつ煮、ぶりかま、時には生ガキとか、季節に応じて。

天ぷらの盛り合わせも季節の野菜と魚と海老。お酒が進みます。


お寿司は地魚寿司、定番の中寿司(うちの夫は高くないネタが好物、マグロとかイカとかね)にすることが多い。

ここの鉄火巻は特筆すべきリーズナブルさでしかもおいしい!いつもお腹いっぱいになっちゃいます。

(中寿司1500円、地魚寿司1980円、鉄火巻1500円)


このあたりのお店は昔ながらの現金のところが中心ですが、ひかり寿司さんはペイペイが使えるのも見逃せない。手元にお金なくても行けるのです。実はここらは銀行もない、農協と郵便局だけでコンビニも遠い、だから気がつくと現金がないという事態が時々起こります。そんな時はペイペイ助かります。


でも、一番最近行った時はいすみ市の商品券を使いました。

今、いすみ市では「いすみ市市民割生活支援商品券」というのをやっています。全市民に一人につき6000円分の商品券を交付、使用期限は9月30日までで指定を受けた取扱店で使えます。地元商店分が500円×6枚、大型店(スーパーやドラッグストア、ケーズ電気、コメリなど)でも使える券が500円×6枚で一人6000円、うちは2人だから12000円分。これが来ると、じゃどっかにごはん食べに行こう、ってなります。


実はこういう商品券事業は、対象を絞ったり、名前を変えたりしながら度々行われています。全市民というのは1年に1度はないけれど、子育て支援とか高齢者支援とか、コロナや物価高対策とかいろいろ。また、プレミア付きの商品券事業(10000円購入で12000円分使える)もあるので、それを入れれば毎年といえます。一時話題になったお米券も、いすみではお米券は配らないことになって、この商品券になったようです。この辺はみんな商品券みたいです。(お米券配った自治体はどのくらいあるのでしょうか?AIによると、東京都墨田区、福井県福井市、沖縄県那覇市などの一部の自治体だとか。それだけ??)


因みに、私たちは市民として商品券を使う側であるのと同時に、店舗(事業者)として券を使ってもらう側でもあります。ただ、店舗側としては指定された日時に市役所に行って換金手続きをする必要があるので、いささか面倒です。こういうことがオンライン申請できるようになればいいのに。


お寿司と共によく行くのがお蕎麦。「手打ちそば ひらが」、こちらも自転車で10分以内。(ここも数少ないペイペイが使える店の一つです。)ここは普通のおうちに靴を脱いで上がる感じ。手打ちそばがおいしい!お蕎麦は夫の大好物。定期的にお蕎麦食べたいなといいます。ここではいつも天ざる。大海老2本付いた海老天ざる(1240円)と、海鮮(イカ、ベビーホタテ)の天ぷら付き(1230円)のを注文し、シェアして食べます。どちらも野菜天もついてます。ここのシステムは大盛はなく追加そばなのでいつも追加1枚(450円)。これでほぼ安定してます。

引っ越してきたころ、近隣に何軒かおいしいお蕎麦屋さんがあったのですが、みんななくなっちゃって。最近1軒鎌倉から来たという「季草庵」というお蕎麦屋さんができて人気のようです。でも私たちはひらがさんに行く方が多いかな。


次にラーメン。おいしいラーメンもあります。一番近くでとっても美味しいのは「リバーサイド森田や」。ここも歩いて行けるくらい。夷隅川の畔にあって、川を見ながら食事できる。屋外席もあり。ここは店主とお父さんが自力で作ったお店。私たちが引っ越してから後にできました。開店の時タオルもらった覚えがあります。以前は西千葉でラーメン屋やっていたそうで、千葉の方から昔からのお客さんが来たりしてます。


ここのラーメンはしっかりこってりのラーメン。醤油、塩、味噌の3種で、細麺太麺が選べて味もこってりあっさり、辛めなどが選べます。量は大目ですが、最近麺少な目もできました。

ここの叉焼、本当に美味しい!とろける柔らかさで得も言われぬおいしさです。

(塩ラーメン、醬油ラーメン 900円)


夜はラーメンと共にちょっとしたおつまみがあって、飲み屋さんとしても機能しているみたいです。(開店当初は焼肉もやってました。)

ここは現金のみだけど、いすみ市の商品券は使えます。





もう1軒ラーメン屋さんを。「麺や海心-umi-」ここは少し遠い。いすみ市だけど、自転車で20分くらいかな。ここのラーメン、すごく好きです。私はこの近辺で一番好きかもしれません。ラインナップはラーメン(醤油と塩)、つけ麵、油そば、担々麺など、トッピングいろいろ。


例えば、私は塩ラーメンの細麺・味玉乗せ、夫は背脂醤油ラーメン食べて、次に行った時は私は魚介つけ麵(950円 写真左)、夫は黒胡麻担々麺味玉入り(1050円 写真右)。本当にどれ食べてもおいしい。基本のスープがしつこくなくて絶妙です。ついでにネットで見た水餃子も註文しました。美味です。「これ、2人前頼めばよかった」って書き込みがあって、食べてみたくて頼んでみたら、ほんとにその通りでした。夏場はざるラーメンとかもあり。

ここも現金のみですが、いすみ市の商品券OK でした。


さて、ご近所グルメで外せないのは「カフェ923」。ここも自転車で20分弱。波の伊八で有名な飯網寺からちょっと入ったところにある隠れ家的カフェです。引っ越してきた当初、自転車でうろうろしてて見つけました。


ここのピザは今まで食べた中で1、2を争う美味しさ、まさに絶品です。何度かブログにも書いてると思います。ママさんが一人でやってて、一枚ずつピザを焼く、それをのんびり待ちながらゆったりとした時間を過ごす、まさに至福です。


夫が好きなのでいつも1枚はマルゲリータ、もう1枚はその時の気分で、季節ものや生ハムルッコラとか、バーニャカウダとか選びます。食後のデザートがまた素晴らしい。実は元パティシエのママが作るスーツも絶対食べなくちゃ。

ここも現金のみですがいすみ市商品券はOK。ですが、今は都合によりお休み中なので、今回は行けませんでした。


「かさや食堂」は行列のできる店です。数年前、夕方のニュース番組のグルメコーナーで取り上げられてから、土日のお昼は必ず、平日だってたまに並んでいます。以前はよく食べに行ったのですが、並ぶようになってから足が遠のいています。といっても食堂の隣の小さなスーパーの方はしょっちゅう行っていますが、食堂はずいぶん行ってないなぁ。


ここは大盛で有名、から揚げ定食はボリューム満点。食べきれないでパックに入れて持ち帰るのが当たり前でした。バカツ丼とか、桶に入ってくるオムライスとか…。それでも一部の目玉メニューを除いて、10年前に比べたら、だいぶ量はおとなしくなりました。

ここも現金のみですが、当然商品券使えます。


飲食店ではないのですが、パン屋さん「ラパン」。ここはいっつも行ってるパン屋さんです。歩いて5分。日常使いに欠かせないパン屋さん、良心的な値段でおいしいパンが買えるありがたい存在です。ここの食パンは食べ飽きない。いろんなところで食パン買うけど、やっぱリここのが一番かもしれないと、密かに思っています。

サンドイッチもカレーパンもよく買うし、チーズロックというチーズのデニッシュが大好き。最近発売されたチョコレートのデニッシュ食パン(ミルフィーユという名前みたい、2山で600円、たっぷり2回分はあります。)、一度買ってみようと思っていて、つい先日、遂に買いました!焼き上がりがお昼頃だというので予約して買ってきて、お昼ご飯に焼き立てをいただきました。なんておいしいの!!感動です。こんな近くにおいしいパン屋さんがあって幸せ。個人的パン事情は、東京に居た時より全然いいです。

ラパンも現金のみですが、商品券使えます。


今回は、いすみ市の商品券と券が使える近隣のお店を紹介してみました。

商品券お持ちの方、9月30日まで使えますよ~。炎の雫でも使えます。カフェは夏休み中だけど、来店の上豆をご購入の際にはお使いいただけます。その時は、前もってご連絡ください。

(コーヒー豆はご注文をいただいてから焙煎する方式です。電話は迷惑電話対策で留守電にしてありますが、メッセージを入れてください。☎0470・67・4644)


まだまだ暑い日は続きます。おいしいもの食べて夏を乗り切りましょう。

(2026年7月29日 水野佳)













2026年6月29日月曜日

「ロン・ミュエク展」

 6月のとある平日、六本木にある森美術館で開催中の「ロン・ミュエク展」に行ってきました。リアルとファンタジーの同居、現実的なのに非現実的、何だろうこれ、おもしろい!

刺激的な体験でした。

ロン・ミュエクを知っていますか? 

1958年オーストラリアのメルボルン生まれ。お父さんが画家、お母さんが人形職人で、子供のころから人形作りの手伝いをしていたそうです。映画・広告業界でモデルビルダーとして20年ほど働いた後、1996年にロンドンのギャラリーで現代美術の彫刻家としてデビュー。シリコンやファイバーグラスなどの現代的素材を駆使し、人間の皮膚の質感や毛穴、髪の毛まで緻密に再現します。

この写真は、スタジオでの制作風景を記録したゴーディエ・ドゥブロントによるビデオ「チキン/マン」の一場面。(森美術館のロン・ミュエク展HP より)


ロン・ミュエクとの出会いは、1年ほど前、十和田市現代美術館の「スタンディング・ウーマン」でした。美術館で最初の部屋、そこに立っているでっかいおばさん。あまりに大きくて妙にリアル、不思議な空間でした。彼女を見上げながら、いろんな気持ちが湧いてくる、ふと気がつくと結構時間がたっていました。

ミュエクの特徴の一つ、作品のサイズについて。

実際よりもはるかに大きい、あるいは極端に、または微妙に小さいサイズで制作する、そのことで人間の孤独や脆さ、人間の存在そのものついての問いを鑑賞者に投げかけていると言われています。


ミュエクは、1997年に死んだ父親を再現した「デッド・ダッド」で一躍有名になりました。

この作品は2/ 3スケールでものすごく緻密に作られたそうです。

十和田のスタンディングウーマンは高さ4mの巨大サイズです。

(写真は十和田市現代美術館の「スタンディングウーマン」(2007年)と私、昨年5月に撮影したもの)


ミュエクは寡作で知られていて、一つの作品に数か月から時には数年かけて、基本的には一人で(必要に応じてスタッフの手を借りて)制作しています。

30年ほどで作った作品は49、そのうち今回の展示会では11作品を見ることができます。

すべて撮影OK、私が撮った写真でご紹介します。


今回の展覧会で最初の部屋にあるのが「枝を持つ女」(2009年)。日本初公開。


裸の女性がたくさんの枝の束を抱えています。枝が地面につかないように体を反らせて、腕にはひっかき傷がある、どういう状況? 彼女は実際より少し小さめのスケール。どこかおとぎ話を思わせる光景ながら答えは与えられていません。

「鑑賞者それぞれが物語を紡ぐように誘うのです。」(森美術館のミュエク展HPより)


次の部屋にはベッドに寝ているとても巨大な女性。「イン・ベッド」(2005年)。


幅4m、長さ6.5m、後ろに写っているお客さんを見ると、その大きさがわかりますね。普通サイズの人間はここでは小人です。ガリバー旅行記の巨人の国に紛れ込んじゃった気分。ベッドの女性の表情は、何か物思いにふけっているようで、安らぎとかリラックスとかではない。何考えているんだろうと、あれこれ想像してしまいます。


ミュエクの制作風景を記録した写真のスペースには、ゴーディエ・ドゥブロンドによるスタジオでの制作風景の写真が展示されています。

「ロン・ミュエクのスタジオ、ロンドン、2005ー2013」と「ロン・ミュエクのスタジオ、ベントナー、2019ー2023」。各8点ずつ。


どの写真もとても素敵。

制作現場がすでにアートです。


展覧会の最後のところには、ドゥブロンドの撮ったビデオを鑑賞する部屋があって、そちらもとても興味深くて目が離せず、1時間ほどある映像を全部見ちゃいました。制作スタジオはスタッフの方がいてもとても静か、心地よい緊張感とリラックスした雰囲気が同時に存在する感じ。ずっと見ていたいと思いました。


「エンジェル」(1997年)。日本初公開。初期の代表作。


ふつうの人間よりは小さいサイズで作られています。その表情には陰りがあって、およそ天使のイメージからは遠い。落ち込んでる天使、諦めの天使、覇気のない天使、そんな言葉が浮かびます。

何を考え、何を諦めたんだろう、と想像が膨らみます。


この作品は外光を遮るスクリーンを下ろした部屋で展示されていますが、夜間はスクリーンを上げて東京の夜景を天使が眺めているようになるように置かれています。夜の東京を見てる天使を観たら、また違う顔が見られるかもしれませんね。




「ダーク・プレイス」(2018年)日本初公開。


真っ黒な入り口(ドア?)に近づくと、大きな男の人が浮かび上がっています。その顔はとてもリアルで苦悩に満ちているような、怖いような‥しばらく見ていると、こちらの心のうちがすべて見通されている気がしてきて、彼の顔が哲学的に見えてきて…。


鑑賞者は正面に立って覗き込むことしかできない。

あるアーティストは「闇そのものが作品の一部。」といっています。


ものすごーくインパクトのある作品です。



「チキン/マン」(2019年)日本初公開。


テーブルに向って座る下着姿の老人。テーブルの上に居る鶏と対峙しています。その間には半端ない緊張感が漂っていて、一体どうしたの?って思って釘付けになってしまいます。謎に満ちた一場面、まるでお話の中の1シーンみたい、続きが読みたくなります。

この老人はかなり小さなサイズです。(冒頭のビデオの写真でミュエクが抱いてるのがこの老人、そんな大きさです。)

私、なぜかこの作品の空気感に魅せられてしまいました。


「マスク」(2002年)


眠っている自分の顔を約4倍の大きさで表現。眉毛とか髭の毛、髭剃りあとの毛穴、目の周りや唇の皺、鼻のテカリ、とてつもなく細密。開きかけた唇がまさに眠っているみたい。ですがこの作品、正面だけのいわばお面です。後ろ側に回ると何もなくて、お面の裏側状態。


「この作品はミュエクの作品の特徴である現実と非現実の絶妙なバランスを見せる典型的な作品といえるでしょう。」(森美術館ミュエク展HPより)


「マス」(2016-2017年)日本初公開。会場に合わせて構成されたインスタレーション。


1つとして同じものがない100個の骸骨を、ミュエク自身が森美術館の会場の空間に合わせて構成しました。メルボルン、パリ、ミラノ、ソウルに次ぐ展示です。


マスは山のように積み重なったもの、大量のものや集団を表します。

頭蓋骨は1つ1つ全部異なっていて、だから個々人の集団と捉えられます。


また、頭蓋骨といえば「メメント・モリ」、死を忘れるな、この思想は西洋美術の中で繰り返し登場し、芸術・思想のみならず各ジャンルへ拡大しています。(ゲームにもあるしね。)

観客は頭蓋骨の山の中を歩き回りながら考えることになります。たくさんの骸骨、たくさんの死、死んだってどういうことか、死の尊厳とは? ならば生の尊厳とは?挙句の果てに、人間って何だろうと考えます。思いは尽きない。


「人間の頭骸骨は多義的な物体である。私たちがすぐにそれとわかる、力強く鮮烈なアイコン。見慣れたものでありながら奇異でもあり、私たちは拒絶しつつも、同時に魅きつけられる。無視することはできず、無意識のうちに私たちは注意を向けてしまうのである。~ロン・ミュエク」(森美術館 ロン・ミュエク展HPより)


「買い物中の女」(2013年)日本初公開。

この人もまた影がある、疲れてる、実際の赤ちゃんの重さと両手に下げた買い物の重さ、それ以上のものを抱えて必死そうです。

これはミュエクがロンドンのスタジオ近くで車の中から見た光景。信号待ちをする彼女を見て、駐車券の裏にスケッチしたものを基に作られた作品。彼女は普通の人間より小さいサイズです。


ロン・ミュエクの作品に明るい表情の人物はいません。みんな何かしら抱えていて思うところがありそう、だからこそ見る人の中にいろんな感情を巻き起こす契機となり、それぞれが自分の内側へ目を向けざるを得なくなる、だから面白い。


共通するのはとてつもなくリアルに作られていること。普通リアルなものって、写実絵画とか人形とか、何だか怖いじゃないですか。でもミュエクのリアルは怖くない。現実とファンタジーの境目が曖昧になって、それが心地よくて、魅力的。

とても不思議なこの感覚、ぜひ体験してみてください。


「ロン・ミュエク展」は、東京・六本木の森美術館で9月23日までです。(6月29日 水野佳)










2026年の夏は‥。

  2026年の夏、千葉は2度も大きな災害に見舞われました。 一つは先週、9月20日の台風25号。大きな被害をもたらして、まだ現在もその被害、影響は継続中です。 もう一つは8月13~14日の千葉集中豪雨。前代未聞の短時間豪雨による水害。凄かったです。新しい順に振り返ってみます。 ...