2018年6月19日火曜日

松屋式宣言

 

 

 

今回は珍しくコーヒーの話。

松屋式ドリップにはまり、お店で出すコーヒーを松屋式で入れるようになってほぼ1年。

 満を持して、宣言します。

 

炎の雫は 

 松屋式ドリップの店です!


松屋式ドリップをご存じでしょうか?

名古屋にある老舗の珈琲店、松屋コーヒーで考え出された抽出方法です。

コーヒー通なら誰でも知っているというわけはありません。関東では、知っている人の方が少ないかもしれません。何故そんなものにはまったのかというと…

 

そもそも始まりは、夫がユーチューブで松屋式の一番弟子とも言えるフレーバーコーヒーという豆屋さんの中川さんという人が毎週放送している「週刊フレーバー」という番組を見たことでした。夫は「何だこれ、おもしろい」と思ったらしいです。それから過去に遡ってすべての回を見たらしい。そのうち松屋式でコーヒーを入れてみることをやりだしました。そのころ、夫はコーヒーに関するいろ~んなことをやって、いろんなもの買ってました。カリタだ、ハリオだ、金属製フィルターだ、エアロプレスだ、サイフォンだ、マキネッタだ、そこへ松屋式、またかと思いました。それで当初はあまり取り合わず、ハイハイという感じでやり過ごしていました。その間、夫はいろいろ実験して、着実に松屋式を研究してたみたいです。

 

 

私が松屋式に出会ったと言えるのは1年前。名古屋にライブに行ったついでに、松屋の本店に寄りたいというので行きました。私たち、旅先で自家焙煎珈琲の店に行くのは定番です。松屋本店は気取った店では全然なくて、言ってみればセルフではないけどドトールに近い感じ、値段もリーズナブル。入り口の方は、コーヒー豆や器具のみならず、お菓子と

かいろいろ売っててカルディみたい。そこでお茶を飲んでると、カフェの入り口近くに実演コーナーというのがある、本物の松屋式が見れるんじゃない?と、店員さんに聞いてみました。今担当者がいないので、という返事、なんだ残念、まいいかと思ってしばらくすると、そのコーナーに来てがたがたしている人がいる、夫があれ松屋の会長かも、というので再度聞いてみると、実演してくれることになりました。これが松屋の会長との出会い。その時実演だけではなく、丁寧なレクチャーを受け、夫はちょっとやってみてと言われてやってみることになったり。結局3種類のコーヒーを淹れて飲ませてくれて、1時間半くらいかかったかな。超高級豆・ゲイシャまでごちそうになりました。

 

 

私は、この時の会長の説明で、松屋式にはまりました。ものすごく納得のいく説明でした。特にその通り!と思ったのが、縁までお湯をかけちゃいけないって言うけど、それじゃ縁のコーヒーはかわいそうだよね、ちゃんと縁までかけて味を出してあげようという説明。そうなんです、今までコーヒーを淹れる常識と言われていたもので、なんで?と思っていたこと、いくつも覆してくれました。なるべく細くお湯をそっと垂らす、なんていうのも、お湯にある程度の勢いが必要だから大胆に、なんて言ってくれて、私はすっかり会長のファンになりました。

 

松屋式のうたい文句は、「魔法の金枠と魔法のペーパーフィルター、そして少しの時間をかけてコーヒーをおいしくする魔法、それが松屋式ドリップです」

ドリッパーは針金でできた金枠、これはコーヒーの粉が自由に膨れられ、蒸気を逃すことができます。ペーパーは粉が膨れる圧力に耐えられるよう糊付けではなくミシンで塗ってあります。そして時間、松屋式では少量のお湯をかけたら蓋をして3分間蒸らします。それから、豆を荒く挽くこと、粉をセットする時に穴を掘ること、30cmの高さからお湯を注すこと、半量を抽出してそれをお湯で薄めること、などなどありますが……、詳しくはまた後日。

 

松屋式、何といっても最大のポイントは味わい、すっきりしていて本当に美味しいです。いわゆる雑味がほとんどありません。こんなコーヒーが、簡単に淹れられるなんて、ホントにびっくりです。

名古屋から帰って、会長に言われたようにやってみました。私は松屋式初体験、でもね、上手に淹れられました。うまくいったから、さらにはまりました。それからお客さんにも松屋式で入れて出すようになりました。

 

そして今年4月、再度名古屋に行って(これは「カンタティモール」のアレックスを偲ぶ小さな音楽会のためでした)今回は、かのフレーバーコーヒーに行ってきました。場所は愛知県西尾市、名古屋から小一時間。ここはカフェではなく珈琲豆の販売店。いつも週刊フレーバーを見ている夫はここかと感慨深げ。この日はたまたまもう一組のお客さんがあり、4人で中川氏のレクチャーを受けました。カリタで入れたのと松屋式と飲み比べて、私たちが持っていたティモールコーヒーのドリップバッグも普通に淹れるのと3分蒸らす松屋式で入れるのを比べてみる。家のドリップバッグおいしいんだと認識。(これは中川氏が入れてくれたから?)中川氏はかなり個性的な方で、なんせ面白い。独特の語り口でどんどん喋り、彼のペースにのせられていきます。なるほどね、この口調でいつもユーチューブやってるんだ、ファンが多いのも納得です。結局ここにも1時間以上いました。

去年松屋の会長に会って教えてもらったこと、それ以来コーヒーは松屋式で入れていることを告げ、千葉で松屋式やってることって言っちゃっていいですか?と聞くと、どんどん言っちゃってくださいとの答え。東ティモールのコーヒーを中心にしていると言うと、「東ティモールいいですねぇ、ストーリーが作れる、どんどん売りましょう」だって。

彼にOKと言ってもらったことでなんか気が楽になります。帰ったら松屋式宣言しようかと話しながら新幹線に乗って帰ってきました。そしてカフェの入り口のフェンスに「松屋式ドリップの店」なんて看板も取り付けました。

 

さて、松屋式のポイントに、豆を荒く挽くというのがあります。今までカリタのナイスカットミルを使っていたのですが、松屋式にはどうもいまいちと夫は言います。ころっとした小石みたいに挽けなくて薄く削いだみたいになっちゃうと。フレーバーで中川氏に聞いてみると、ミルを変えればいいと、だって高いでしょう?というと、R440ならヤフオクで安く出てるよという。それでヤフオク見ました。富士ローヤルの業務用ミルR440、いっぱい出てました。ピンからキリまで、そして人生初のヤフオクやりました。おもしろかった!そうかそうなってるのかと、いろいろ思ったけど、それもまた別のお話。とにかく、R440手に入れました。6501円!!安かった!

 

 

富士ローヤルのR440、メモリは1から10まで、0.5刻みだから20段階。1から10まで挽いてみたのがこの写真。

ちょっとわかりにくいけど、実際にはおーって感じでした。

 

そうして、今、炎の雫には、大小2つのミルが並んでいます。まるで親子みたいですね。

 

松屋式には、R440のメモリ9か9.5で、アイスコーヒー用の水出しパックにはカリタのメモリ1で、なんて使い分けています。

 

最後にもう一度 炎の雫は 松屋式ドリップの店 です。松屋式飲みに来てください。

 (6月16日 佳)


新生・炎の雫

「炎の雫」新しくなりました。 東ティモールコーヒーから自家焙煎コーヒーへ。コーヒーの銘柄を増やして、カフェでも飲めるし、豆の販売でもご購入いただけるようになりました。 ラインナップに加わったのは、タンザニア・コロンビア・メキシコ・グァテマラ・エチオピアシダモの5種類。 また、焙煎...