2021年8月22日日曜日

夏のサイフォンコーヒー

 

暑くなって、台風も来たり、風が強かったり、一転して涼しくなって雨続き、そしてまた暑くなって、と変な夏ですね。

炎の雫のコーヒーの基本は松屋式、雑味がなく、すっきりしていておいしいから、カフェでは松屋式で淹れています。でも、今はカフェはお休み中。いろんなコーヒーの点て方を楽しんでいます。ペーパードリップ、ネルドリップ、金属フィルター、フレンチプレスにエアロプレス、水出し…いろいろあります。
中でも、この夏はまっているのがサイフォンです。

ことの発端は、以前から時々使っていたコーノのサイフォンのロート(上の細長い筒状のガラス部分)を私が割ってしまったこと。ずーっと前に友達からもらったもので、ごくたまーに使っていましたが、しばらくご無沙汰。それが最近夫がサイフォンをよく使うようになって、そんな時に割っちゃいました。やばい!と思って慌てて検索。相当古いので買い替えるしかないかと思いながら探すと、さすがコーノ、ロートだけでも買えることがわかりました。(すぐには見つからなくて、コーノの部品を多く扱っているコーヒー屋さんのホームページで見つけました)見つかったのでほっとして、そこでヤフオクにもないかなと思いつき、見てみることにしました。

ヤフオク、サイフォンいっぱい出てました。コーノだと古いものでビンテージ価格のが多い。ロートも少しあったけど、うちのより大きいサイズばかり。ところが、知らないメーカーのサイフォンだとすごく安いのがあります。見てるとハリオでも安いのがあります。それだったらハリオのサイフォン、ヤフオクやってみる?ということになりました。この前久しぶりにヤフオクでプロジェクター落としたからその勢いもあってトライ。新品の古いサイフォン(上の部分が丸いもの、最近のはハリオもコーノみたいに細長い)を2600円で落札しました。最後5分くらいで2500円になって、ちょっとドキドキしながら2600円をつけたらそれで落札に、オークションの醍醐味ちょっとだけ味わいました。

サイフォンの使い方です。
2つのサイフォン並べてコーヒーを淹れてみました。
上のロートにコーヒーの粉を入れ、水を入れた下のフラスコに少し傾けてセットします。粉は中挽きのちょっと粗め、水はこのサイズ(3杯用)の場合は300cc。アルコールランプの火を底に当てて水を温め、沸騰してきたらロートを真っすぐに立ててちゃんと差し込みます。


沸騰した水は上に上がっていきます。完全に水が上がり切ったら、竹べらでちょっと混ぜます。ここがサイフォ二ストの腕の見せ所らしい。混ぜる時間、強さ、方向、回数、などなど諸説あり。うちの夫は30秒とか言ってます。
写真では、ほぼ同時にスタートしたのに、水が上がるのにかかる時間にずれがある。ロートの形のせいでしょうか、それともガラスの厚みのせい?
混ぜたら一定時間置いて(1分くらいと言われています)アルコールランプを外します。
すると、今度は上のロートにあるコーヒーが、下のフラスコに落ちていきます。この時ぶくぶくと泡立ちながらゴボゴボと音がします。
なんかすっごく面白いです。科学の実験みたい。
先日、初めてサイフォンでコーヒー淹れるのを見たという若い男性は、いたく心を奪われた様子で、サイフォン買おうかなと言ってました。

出来上がったコーヒー。
サイフォンの特徴は、香りと熱さです。
部屋中にいい香りが漂います。これはハンドドリップなんかとは全然違う、圧倒的に「コーヒーだぁ」という匂いです。そして温度、ハンドドリップで淹れたのより10℃近く高い。熱~いコーヒーが飲みたい方には絶対お勧めです。夏なのに熱いコーヒーというのもなんですが、暑い時に熱い飲み物もありですよ。

サイフォンは19世紀の初め頃、ヨーロッパで開発されたました。日本では、1925年(大正14年)にコーノの初代社镸がガラス製コーヒー器具・河野式サイフォンを考案し販売開始。(ちなみにコーノの正式社名は珈琲サイフォン株式会社です。余談ですが、円錐型のペーパーフィルターを考えたのはコーノの2代目社長だそう。)
蒸気圧を利用してお湯を押し上げ、高い温度で抽出します。アルコールランプの炎が幻想的で見ても楽しめるし、分量と手順を守れば、ほぼ同じ味が再現できます。ただし濾過布はネルなのでネルドリップに近い。ということは、その扱いがめんどくさい。金属フィルターから取り外して水で洗い、ふた付き容器に入れて冷蔵庫で保管、その水も取り換えなくちゃならないのです。
ロートに残ったコーヒーの粉を捨てて洗うのも手間です。これは圧倒的に細長い方が楽、丸いのは洗いにくい、だからハリオのも今は細長くなってるのかなと思いました。

うちではサイフォンコーヒーブームですが、一部の巷では水出しコーヒーブーム。
炎の雫の水出しコーヒー、今年リニューアルして、1袋50g入り300円にしたところ、なぜか水出しにはまる人が続出しています。東ティモールコーヒーの深煎りをごく細かく挽いてパックに。それを一晩水につけて冷蔵庫に入れておくだけ。それで本格的かつすっきりしたおいしさが受けたのか、このところ水出しの注文が日々入っています。写真はベイスに出した新商品、水出し8パック入り・送料込み2600円(1袋2個×4袋、クリックポストでの発送ークリックポストに入るだけ入れて送ってという方がいて、やってみたら8個入ったので)

水出しコーヒー、おいしく作るにはコツがあります。最初にごく少量の水でパックを湿らせてちょっと突っつくこと。それだけで全然違うんです。不思議ですね。
水出しはアイスコーヒーではなく、温めてホットにしてもOK。亀有のとある自家焙煎珈琲店では、水出しもやっているのですが、温めてホットコーヒーのみで出していました。そんなところもあるくらい。でも私はアイスで飲みたい。
炎の雫の水出し、まだの方はぜひ試してみた下さい。
いすみ市では、コロナの感染が収まりません。
オリンピックのサーフィン期間中はカフェお休みとしましたが、そのままお休みを続けています。先が見えず、気分も落ちがちですが、日々の生活は楽しくありたいものです。
みなさま、体調に気をつけて、元気でいましょうね。(2021年8月22日 佳)





新生・炎の雫

「炎の雫」新しくなりました。 東ティモールコーヒーから自家焙煎コーヒーへ。コーヒーの銘柄を増やして、カフェでも飲めるし、豆の販売でもご購入いただけるようになりました。 ラインナップに加わったのは、タンザニア・コロンビア・メキシコ・グァテマラ・エチオピアシダモの5種類。 また、焙煎...