2015年12月6日日曜日

壁に絵を描く

 

11月の終わり、かねてから進行中だった物置改造計画が、一応の完成を迎えた。
この家の物置、結構広くてしっかりした造り、物置にしておくにはもったいない。半分冗談で、物置を作業部屋にしたらどうかと話していたのだが、家の改装が終わり、お店が何とかできるようになった頃、にわかに物置改造計画が現実味を帯びてきた。半分は物置として使い、半分を防音室にして夫が使う、ということで話がまとまった。その工事が終わった。例によって、外側のペンキ塗りは自分たちでやることにした。久しぶりのペンキ塗り、楽しそうと思ったのだけれど、まずは防水のための下地で、これは硬くて難しそう、夫がやることになった。それが乾いたら、いわゆるペンキ塗り、薄いクリーム色で塗ることにした。これもだいたい夫が塗った。結構楽しそう、勢いがついたと言っていた。ところでなんでクリーム色かというと、その上から絵を描こうと思ったから。壁に絵なんて描いたこともないのに、何の疑いもなく絵を描こうと決めていた。断られるかなと思いつつ、絵描いていい?と聞くと、いいよ~と言ってくれたので、絵描きさんを決行。

 

描くのは炎の雫のマーク。これは、高円寺の店を始めた時に、私の大好きなミュージシャンでありアーティストである神吉絵さんがデザインしてくれた看板のマーク。それを壁に大きく描く。色は、炎の赤と雫の水色の2色。コメリで水性ペンキを買ってきた。まずは、段ボールで型紙を作った。はさみとカッターで切り抜く。大胆だなあと、自分で思う。それを外に持って出て、壁に下書き、鉛筆じゃ書けないので、クレヨンで型取る。そして、ペンキを片手に、筆で描いていった。面積が少ない赤から、赤は火の玉みたいな感じなので描きやすいかな。水色は、アメーバ―みたいな形、なんだか原画とちょっと違う形になってしまった。ペンキの色は思ったよりも濃いブルー。でもいい感じ。始めは広いところは刷毛を使おうかと思ったけれど、結局全部筆で描いた。これが何とも楽しい! 筆にペンキをべったっとつけて、塗り重ねていく。油絵を描いてるみたい、でも油絵なんて描いたことないけどね、たぶんこんな感じなんでしょうね。ほんとに、えもいわれぬ楽しさ。夢中で塗り進めていく。表側と道路側の2面にロゴマークを描いた。気が付くと、日が傾き、手が冷たい、足が冷たい。何せ、玄関側は北向きで寒いのだ。今日はここまで。「すっごい楽しいよ、もっと描いていい? 空いてるところに水玉描いていい?」と聞くと、ちょっと躊躇しながら、少しならねという返事。夫は何か不安を感じているみたい。

 

翌日は、朝の8時から作業を開始。今日はまず、表側の空いているところに、赤と青の水玉模様、そのうちいくつかは火の玉型にしてみた。さて、ここで衝撃の事実が判明。水色のペンキは混ぜたらちゃんと水色だった。昨日はもしかして混ぜないで使ったかも!?だから濃いブルーだったんだと納得。ま、いいか、おかげで、1缶でブルーと水色の2色になったんだから、お得だったと思えばいいと、理屈をつけて続行。表側は、水玉を散らして完成。ちょっと草間彌生入っているかしら。一部ペンキが流れて現代アート風になったけど、それも味ということで。さて、壁に絵を描く楽しさは、ますます募る。まだ描いていなかった裏側の面にも描いちゃおうと思いつき、水玉は中断して、そっちにとりかかる。こっちの面の雫は形を修正して少し縦長に、より本物に近ずく。色も水色なので、本物に近い。あんまり楽しくて、時間を忘れる。お昼ごはんを挟んで、水玉を再開。水玉って結構難しい。どこにどっちの色を配置するか、やってるうちに、ここも、そこもあった方がいいような気がしてきて、あんまり増やしすぎないように心を鬼にして止めた。こんなもんかな、これ以上やったらやばいとい思うところでおしまいにする。夫を呼んでみてもらうと、いいじゃないという言葉、ふぅ、なんとか怒られずに済んだ。あぁ楽しかった! もっと描きたいな。どこかに絵を描ける壁がないかと、家じゅうを物色している自分がいた。考えてみたら、東京にいたら絶対に知らなかった楽しさ、新しい発見でした。

 

ちなみに、この夫の作業部屋には名前がつくらしい。(12月6日 佳)


新生・炎の雫

「炎の雫」新しくなりました。 東ティモールコーヒーから自家焙煎コーヒーへ。コーヒーの銘柄を増やして、カフェでも飲めるし、豆の販売でもご購入いただけるようになりました。 ラインナップに加わったのは、タンザニア・コロンビア・メキシコ・グァテマラ・エチオピアシダモの5種類。 また、焙煎...