2018年10月20日土曜日

あったかいコーヒーがおいしい季節(ドリップダラーの話〉


 今年の夏は暑かったですね。それで、コーヒーの豆の注文はだいぶ減りました。その代り、と言っては何ですが、水出しコーヒーにはまった人もいてくれました。

 

さて、そろそろあったかいコーヒ―が恋しい季節になってきました。

 

この写真は、私たちが少人数用のコーヒーを淹れる時愛用しているセットです。

 

松屋式の金枠、細かいメモリのついたメジャーカップ、そして黒い円筒形のものは、「ドリップダラー」、これは、愛知県西尾のフレーバーコーヒーの店主中川氏が開発したものです。

今年の4月にお店をおたずねしたときに買ってきました。これで2人前のコーヒーができます。蓋に大小2つの穴があいていて、大きい方から沸かしたお湯を入れ、小さな穴からコーヒーの上に注ぎます。そもそもどんなポットを使っても、一定の量のお湯を注ぎ続けることはほぼ困難、それがこのポットを使うと簡単にできます。ま、当然ですよね、ごく小さい穴なので、それしか出られないのですから。しかし、この穴をどうするか、相当研究したみたいです。前にも書いた「週刊フレーバー」で、何週間もかけてみんなでああでもない、こうでもないとやった結果の商品化、うちの夫はそれを全部見てるみたいですけど。始めは紙コップに穴をあけるとこからだったらしい。商品としては、フレーバーコーヒーのマスコットのクマさんが印刷された黄色い紙が外側にあるのだけれど、それは取っちゃいました。

 

さて、このドリップダラー、使ってみると便利です!

松屋式の淹れ方のポイントは、お湯を注ぐ時に、豆の粉をひたひたの状態に保つことにあるのですが、手元で調整しなくても勝手に保たれているわけですから、ラクですよね。

豆25gに対して150ccのお湯を注して、そこで金枠を外し、逆の大きい方の口を開けて残ったお湯を入れる、ほぼ300ccが入るようになっているので、ちょうど倍に薄められます。

一般にはこれで2人前、炎の雫では、コーヒーはたっぷり目で出しているので、33gで180cc+180ccの360cc、この場合は、薄めるお湯はちょっと足さなくちゃならないけど、小さい穴からひたひたにするところはクリアです。5人用の金枠というのもあって、グループで来たお客様の時やイベントの時はこちらで、その場合はコーヒー用のポットでたてます。50gで600cc、または60gで650ccたてることが多いです。そもそも、松屋式の基本は、60gで650cc,と会長にレクチャーしてもらったときにそう教わりました。松屋式は業務用の方法で、いわばプロ向き、一般の人に教えるようになったのは結構最近のことらしいです。だから、お湯を注す技術もちゃんと持ってる人しかできなかったんでしょうね。それを、件の松屋式の伝道師・中川氏が、どうやったら素人さんでもできるか一生懸命考えて結果のドリップダラーです。金枠とドリップダラーがあれば、高~~いドリップ用のポットなんか買わなくても、おいしいコーヒーが淹れられます。

 

あ、あと、松屋式の場合は、豆を粗く挽くというのがありました。一般のコーヒー屋さんで買う時は、一番粗く挽いてもらってください、と中川氏は言っています。それでも、ミルの種類によってはまだ細かいこともあります。ちなみにうちは、カリタのナイスカットミルでは粗さが足りないと、フジロイヤルの業務用R440というのを買いました。手引きのミルを調整して粗く設定することもできるかと思います。炎の雫では、松屋式用に挽いてと言ってくれれば対応できます。(このあたりのことは5月に書いたブログ「松屋式宣言」を見てください)

 

と、ここまで書いてきて思ったのですが、ドリップダラーを使ってカリタで入れてみたらどうなんだろう?お湯の出口が小さすぎてうまくいかないかしら?でも細~くお湯を注すのに使えるかも。考えてみたらまだそれはやったことがなくて、よし、やってみましょう。

この、どうなるんだろう、やってみよう、の精神こそ、フレーバー魂かもと思います。結果はまた今度。

 

秋深まり、あったかいコーヒーがおいしい季節になりました。来店のお客様も、暑かったこの夏、ほとんどの方がアイスコーヒーだったのですが、みなさんあったかいコーヒーに変わってきました。中には、ひと夏ずっとホットで通した常連の方もいます。40度の名古屋でずっと東ティモールのコーヒーをホットで飲み続けてくれた方は、「暑くても、いや暑いからこそコーヒーが美味い」と書いてくれました。そんなつわものもいましたが、豆を買ってくれる方も、「あったかいコーヒーが飲みたくなってきたから送ってね」とメールしてきて、誰もがそう思うらしく、このところコーヒー豆の注文が増えています。有難いことです。夫は焙煎三昧の充実した日々を送っています。ところで、うちの夫も、暑い夏も朝晩はホッとコーヒーでした。私はもっぱらアイスカフェオレとかでしたけどね。

 

 

今年は実り年らしく、柿も花ゆずもたくさんとれました。柿なんて気候が暖かすぎて、渋抜きをしてる間にダメになっちゃったのもありましたが、それでもお友達に送ったり、干したりいろいろできました。ゆずは何度か採って、来た人に差し上げたりもしましたが、それでもまだいっぱいなっています。これかrの季節、お鍋で大活躍してくれそう。


 

庭のアジサイは、どういうわけか今年はお化けにならずセピア色の花のままです。

窓の外には、ススキとセイタカアワダチソウの黄色い花、(運がよければ?)電車が通るのが見られます。松屋式で淹れたすっきりとクリアーなコーヒーと手作りのスイーツで、深まる秋を感じながらほっこりしてください。家庭では絶対作れないタイプと評判のカレーやドリアなどの軽食もあります。ご来店をお待ちしています。(10月20日 佳)

 

★イベントのお知らせ

11月4日(日)13:00~の「カンタ!ティモール上映会」ミニコンサート付き

1部は上映会、2部ミニコンサート「残されたものは歌を継ぐ」出演:金井いずみ、魅酒健太郎、水野たかし。1ドリンク付き2000円。

ティモールのコーヒーとハーブティーをご用意しています。

まだお席に余裕あります。限定15人(駐車場は5台)ですのでご予約お願いします。 


新生・炎の雫

「炎の雫」新しくなりました。 東ティモールコーヒーから自家焙煎コーヒーへ。コーヒーの銘柄を増やして、カフェでも飲めるし、豆の販売でもご購入いただけるようになりました。 ラインナップに加わったのは、タンザニア・コロンビア・メキシコ・グァテマラ・エチオピアシダモの5種類。 また、焙煎...