2019年7月15日月曜日

雑草は育ち、野菜は育たない


梅雨寒が続いています。

7月に入ってから、ほとんど雨で、気温は2か月ほど逆戻り。

去年に比べたら10度以上低いそうです。

 

東京の日照時間は例年の10%、ここ千葉でも30%くらいだとか。

涼しくていいわ、なんていってもいられない。

じわりじわりと日照不足の影響が出ているようです。

テレビのニュースでは、キューリが例年の1割くらいしか収穫できなくて、曲がったキュウリも入れて、なおかつ値段は例年の倍近いとか。なすもキュウリも、気温が低くて日照不足だと曲がっちゃうみたいです。

 

日々日常スーパーに買い物に行く生活をしているわけではないけれど、近所の産直のお店でも、1袋100円で4本入ってたのが2、3本になったりしてます。

 

たぶん去年の今頃は、庭に植えたキュウリがぽつぽつ穫れて買わなくてもいいねなんて言ってたと思うのだけれど、今年は全然育たない!もう植えて数週間経つのに、なんで??っていうほど育たない。ティースプーンに比べてこんな感じ。枯れてるし‥。4本植えたけどすでに1本は消滅、この写真のやつも危ない。あと2本は、これよりちょっと大きくなってるけど、40㎝くらいで下から葉っぱは枯れていく。花はいくつか咲いて赤ちゃんキュウリはできたけど、それは育たずに黄色くなって枯れていきます。

この写真の後ろ側のはピーマンだけど、それもこの大きさから育たない。ただこっちは小さめのピーマン1個収穫できました。

 

こちらはミニトマト。この方が少しマシ。60㎝くらいになり、10個くらいは食べたかな。

 

でも、去年は私の背丈くらいになり横にもどんどん枝が出て、周りの木に乗っかりながらそこでも実をつけ、食べきれないから冷凍したくらい。同じ品種なのに~~、今年は育たない!

 

ちなみにこれはシュガープラムと言う品種。ほんとに甘くておいしい。

コメリのレジのお姉さんに教えてもらって買ったのが最初で、それ以来毎年買ってます。ただのミニトマトに比べたら苗は少し高いけど、とってもおいしいから。

昨日生協で買ったミニトマトと食べ比べたら、うちのトマトの勝ちでした。

 

そもそも、おひさまが当たらないと野菜は育たない。当たり前だけど。

調べてみたら、野菜には、陽性・半陰性・陰性とあって、夏野菜のほとんどは陽性。6時間以上直射があたるところを好み、日陰では育たない。トマト、ナス、キュウリ、ピーマン、枝豆、オクラ、みんな陽性。これ全部植えてあり、全部育ってない。やっぱりね。半陰性は半日(3~4時間)の直射を好み、木洩れ日でOK ,これはレタスとかお芋類とかほうれん草、パセリとか、この中でうちにあるのはパセリ、妙に元気だと思ったらそういうことか。陰性は直射の当たらない半日陰からに影を好む、一日1~2時間の日照で育つ。こちらはみょうが、シソ、蕗、にら。

これらは、ほぼ雑草に近い。蕗は毎年玄関側の日陰の方にどんどん出てくるし、シソはそこら中に小さいのが生えて来て、ほっとくと大変。そこらじゅうシソだらけになっちゃう、その上、赤と青が勝手に交配して、表が青くて裏が赤い、食べるとおいしくないシソになる、だから雑草取るときに抜いてます。

 

日照に加えて、大きな要素は温度。太陽の光はまず地面を温め、それによって空気が温められ、夜になると地面が冷えてくるから気温が下がる。気温は地面の中の温度(これを地温と言うらしい)によって変わる、だから地温が問題となる。一日の最高温度と最低温度の差は、夏の天気がいい日には、地温は気温の2倍近く変化する。寒暖の差が野菜をおいしくするなんて聞きますよね。ということは、今年の野菜は味も期待できないかも。地温はテレビでは教えてくれないから自分ではかるしかないそうです。

 

地温と植物は深く関係している。「スイカはなぜ冬に作りずらいかは地温が低いから、ほうれん草はなぜ夏に作りずらいかは地温が高いから。お彼岸過ぎたら定植しても大丈夫なのはなぜ?と言えば地温が15℃以下にならない気候になるから。植物が育つかどうかは地温がものすごく重要である。」とネットの記述、なるほどね。土の中に微生物が多いと地温は上がるし、肥料をたくさん入れると地温が上がる。地温によって土の中の状態を知ることができ、それによって植物の育ちをある程度コントロールできるという。すごいなあ。

 

夏は太平洋から、冬はシベリアから風が吹き、遠くの地温や水温を伝える、今年は北寄りの風で妙に涼しい日が多いから、地温も低いのでしょうね。自分の所だけでなく遠くの地温や水温の影響をうけるなんて、地球はつながっているんだと感じます。

さて、野菜たちは全然育たないのに、雑草は育つ。

 

この写真は、雨の降っていない貴重な時間にとった雑草たち。ティースプーンの倍以上に育っちゃった雑草がたくさんあります。それも土の所じゃなくて、駐車場にしているレンガの砕いたのを敷き詰めたスペースに生えてきたやつ達です。

 

雨続きの時、部屋の中から見ていて、日に日に駐車場がみどりになっていくのがわかります。まるで草っぱらのよう。信じられないくらいどんどん伸びていきます。土じゃないのに。(レンガの下は土だけど)

なんで雑草はどんどん生えてくるの? 調べてみました。

 

雑草がしぶとく生えてくる理由、1株から5万粒の種がまかれること、怒涛の如く発芽すること、根がとても強いこと、この3つ。

雑草には、一年生と多年生があります。一年生雑草は、毎年新しい種から発芽し、1か月で種を作ることができる。容易に引き抜けて根はついてくる。でも1か月で5万粒も種を作られたら、その上怒涛の如く発芽するなら、そりゃどんどん生えてきますよね。

一方多年生雑草は、冬などに一旦地上部は枯れても根っこが生き残り、翌年また出てくる。引き抜くと根が切れて、根さえあれば再生可能。それも地下深く根を伸ばすものもある。タンポポでも2mまで達するものもあり、ドクダミや竹は精魂尽きるまで掘削しても採り切れない場合があるとか。ほんとにそう、ドクダミとか引っ張っても途中で切れちゃうし、どこまで伸びてるのこの根っこ、って思うことも多々ありますね。

 

雑草について調べていたら、おもしろそうな本を見つけました。

「雑草はなぜそこに生えているのか」、著者は稲垣栄洋さん、静岡大学の教授で専門は雑草生態学。

題名にひかれて検索してみました。

 

アメリカの雑草学会の定義では「雑草とは、人類の活動と幸福・繁栄に対して、これに逆らったりこれを妨害するすべての植物」だそう。ちょっと大層。雑草は、生命力が強いというイメージがあるが、本当は弱い植物、生存競争の激しい自然界の中では光や水や栄養分を奪い合う競争に勝てないので、強い植物のある所には生えず、人間に管理されている畑や道端、庭のような場所に生える。その一方、耕されたり草取りされたりという環境のかく乱には強く、そうされることで生き残っていくための合理的戦略をもっている。本当は、踏まれたら立ち上がらない、なんて書いてある。とても面白そう、ぜひ読んでみたいと思います。

 

そういえば、つい最近、所さんの目がテンと言う番組で、高校生の変わった部活をやっていて、日比谷高校の雑草部を紹介してました。日比谷高校は雑草が多いんだとか。クローバーとカタバミの違いとか、嬉々として語る女性部長。OBでは雑草を除草剤に使えないか研究してる人もいるとか。さすが日比谷高校。

 

とりとめもなく、植物の話でした。

まだ梅雨は続きそう、また雑草は育ちそう。

おひさまが出て、野菜が育ってくれるといいなあ、と思う今日この頃です。(7月15日 佳)

  

新生・炎の雫

「炎の雫」新しくなりました。 東ティモールコーヒーから自家焙煎コーヒーへ。コーヒーの銘柄を増やして、カフェでも飲めるし、豆の販売でもご購入いただけるようになりました。 ラインナップに加わったのは、タンザニア・コロンビア・メキシコ・グァテマラ・エチオピアシダモの5種類。 また、焙煎...