2月22日、地域の防災訓練がありました。
私の住んでいる所の自治会はいすみ市岬地区の停車場と言います。駅の近くだからついた名前でしょう。私たちがここに引っ越してきた10年ほど前は、100軒近い世帯数だったのですが、年々減り続け、今では60軒を切ってしまいました。
停車場防災会では、時々防災関係の集まりを行っています。過去には、お餅つきやバーベキュー、流しそうめんのような親睦を兼ねたイベントや、炊き出しと豚汁作り、おにぎり作って会員宅に届けたり、などなどやってきました。私は一応、停車場の防災会の役員になっていて、何かある時にはできるだけ働こうと参加しています。
今回は炊き出し訓練・カレー作りとAED取り扱い講習会。講習の企画は初めてです。実は新年会の時に何か防災でイベントやりましょうという話になって決めた企画。いつも参加人数があまりいないので、少人数でも消防が受けてくれるかなと思いながら申請を出したらOKで開催が決まりました。
当日は役員が8時半集合、一般の方は9時集合、炊き出しは10時までに終わらせ、10~11時が消防署員による救命とAEDの講習会。
11時からカレーの配布で、持って帰る方はここまで。食べて帰る方は集会所の中で食事して、でも12時過ぎにすべて終了する、というタイトな企画でした。
千葉県東方沖を震源とする震度7クラスの地震を想定。家屋の倒壊とインフラの切断を確認したとして、救助班と炊き出し班を編成。素早く炊き出し準備に取り掛かり、カレーを作り配布する。そのため、必要最低限の材料で、なるべく短時間で調理することを念頭に動きました。水道は使えないという設定で、日頃備蓄してあるペットボトルの保存水を使い、野菜や調理器具を洗うのも期限の切れたペットボトルの水を使いました。
炊き出し 炊飯とカレー作り
まずは集会所の外側にガスコンロと発電機を設置。いすみ市の補助金で購入した屋外用のガスコンロを使ってみることも今回の目的の一つです。新しいコンロとプロパンガスをホースでつないでみたけれど、なかなか点火せずちょっと苦戦。しばらくして無事に火が付き、まず大きい鍋でお湯を沸かす。
その間に野菜の準備。玉ねぎは皮を剥いてちょっと水につけてから切る。こうすると目がシバシバしないそうです。実は防災会の会長さんはお弁当屋さんで調理のプロ、いろんなこと教えてくれます。
にんじんはすり下ろす。これはピーラーを使いましたが、ご高齢の男性がこんなの使ったことないと言いながら、一生懸命におろしてくださっていました。
まな板は段ボールに使い捨てのまな板シートを置いて。具は玉ねぎとにんじんだけです。大きなお鍋をコンロの火にかけ炒めてお湯を入れて少し煮込み、カレールウとウスターソースとケチャップを入れて出来上がり。なるほど時短。ごはんの方は炊飯器を使いますが、これは発電機から電源を引いて外のテーブルで炊飯します。お米はビニール袋で洗う。お米と水を袋に入れて、クチュクチュしてお米部分を持って水を捨てる、これを3回ほど。洗ったお米と水を炊飯器に入れてスイッチオン、あとはお任せ。

これとは別に袋でお米を炊く(ゆでる)実験も。こちらはカセットコンロで。
袋に80gの洗ったお米と120㏄のお水を入れたものを3つ作って、お鍋の底にお皿を置いて、お湯を沸騰させ、そこにお米の袋を入れて20分加熱。火を止めて蒸らします。これでごはんが炊けるの?多少心配。

なにはともあれ、10時5分前にはカレーの火を止め、実験のごはんの火も止めることができました。1時間でできるの??って思ってたけど、やればできるものです。忙しかったけどね。
予定通り、10時からは講習に入れました。消防車と救急車、5人の消防署員の方が来てくださり、人形を並べて準備。参加者14人が講習を受けました。
初めに緊急時の対応の講習。倒れてる人がいたらどうするか。
救命の4つの連鎖を教えていただきました。
それは
①心停止の予防ー生活の中での予防、薬の服用、事故の防止など
②早い119番通報
③早い応急処置ー心肺蘇生法、AED
④専門的処置ー救急隊や病院での治療
このうち①~③を担うのは一般人、私たちです。
★緊急時の対応の流れ
まず意識と呼吸の確認。両肩をたたきながら「わかりますか?」反応がなければ →「人が倒れています。誰かいませんか」→ 誰か来てくれたら、分担依頼「あなたは119番通報してください。」「あなたはAEDを持ってきてください。」同時に周囲の安全を確認。道の真ん中など危険があるところでは安全な場所に移動させる。→ 呼吸の確認。頭から足の方を斜めに見て胸やお腹が上下しているか見る。123456と数える、普通なら6秒に1回呼吸している。それで呼吸がなければ → 胸骨圧迫(心臓マッサージ)手を組んで肘を伸ばし、胸の中央・胸骨の下部を手のひらの付け根で5センチ沈むくらい強く押す。1分間に100~120回のテンポで。(本当は胸骨圧迫30回に人工呼吸2回の組み合わせで継続するのがよいが、感染の危険もあるため人工呼吸は行わなくてもいい。)→ AEDが到着したら電源を入れAEDの音声指示に従う。
AEDの操作
基本的には電源を入れ指示に従う。AEDの中にパッドを貼る位置を描いた図が入っている。電気ショックが必要なら充電が始まり、指示に従って動けばいい。ショック後胸骨圧迫を再開し、2分後にまた指示がある。電気ショックが必要ない場合はそう伝えられる。胸骨圧迫は、目的のあるしぐさが再開されればやめてもいい。
AEDを使うときの注意は、胸が濡れていたら拭くこと、湿布が貼っていないか確認すること、ペースメーカーが入っている人の場合はパッドを貼る位置に注意すること、ネックレスなどはAEDに当たらないようにすることなど。
これは最新式のAEDです。
AED自体がメトロノームのように1分間に120回のペースの音を出してくれるし、未就学児用のバージョンもあるそうです。未就学児!保育園の子どもでも使えるやつがあるなんてびっくりです。一般のは小学生以上用。
余談ですが、一昨年のドラマ「放課後カルテ」で、小学6年生の女の子が学校医の牧野先生(松下洸平)の指示でAEDでおじいさんを救う場面がありました。それが、AEDを使うところをきっちり全部見せていて、なるほどこうやるのかと思った覚えがあります。その通りでした。ドラマちゃんと正しく知識を伝えてました。
もう一つ、昨年「119エマージェンシーコール」という横浜消防の119番の指令管制員のドラマで、通報に対して胸骨圧迫の仕方も丁寧に教えていて、こちらもなるほどと思って見ていました。
今回の講習で「119番は岬の消防署にかかるのですか?」という質問があって、答えは千葉市のコールセンターにかかるということでしたが、とにかく119番にかけてくれれば、そこで教えてくれるのでその通りに従ってやれば大丈夫だから、とにかく通報してくださいとのことでした。通報大事です。
救急車は基本3人、運転が1人なのであとの2人で処置を続けることになるそうです。胸骨圧迫の継続が必要な場合は2人で交代で病院まで。このあたりだと、いすみ医療センターまで15分、勝浦の塩田病院までだと30分、それを2人で。大変です。
胸骨圧迫を人形でやってみたら、30回ですら疲れて、30回+2呼吸(人工呼吸の分)を4セット(か5セット、どっちか忘れた)やってみましょうと言われて、実践してみると、押してるだけでヘトヘト。それも「弱いです!」と指摘されながら、これ以上無理~なんて大変なのと思いました。消防隊員の方、すごいです。
時短カレー、味はどうかな、子供でも食べられるように全然辛くないのだけれど、玉ねぎの甘さが出ておいしいです!
実験で作ったビニール袋ごはんも味見してみます。うん、ありです。カレーだし、普通においしく食べられます。袋に入れてお湯に入れとくだけでちゃんとご飯になるんだ、覚えておくといいですね。ただ、残った袋ご飯を持ち帰って、翌日炒飯にしてみたら、なんとも不思議なものが出来上がりました。沖縄のジューシーみたいなもの、それはそれで美味しかったけど。
実はおかずも同じやり方でできるみたいです。蒸しパンとかもできるらしい。(蒸しパンはホットケーキミックス50gに牛乳50g入れて20分加熱すればいいそうです。)ネットにいろいろ出てるので検索してみてください。
★ビニール袋は耐熱性のあるもの、湯煎可の表示のあるものを使うこと!
お食事タイムは親睦も兼ねて、ちょっとお菓子や飲み物もいただきながらしばし歓談。
食事後手際よく片づけをして解散。半日にも満たないイベントなのに、こんなに濃密で意義深い時間は、そうそうないと思います。
参加者の皆様、お疲れさまでした!

*近隣のAED所在地。
太東小学校、岬中学、岬児童館、セブンイレブン、ケーズ電気、関歯科医院など。太東駅や農協、コメリにはないそうです。
AEDのある所も、施設内のどこにあるかわからないし、人がいるときじゃないと借りられないし、緊急時に使えるかどうかは疑問です。「放課後カルテ」みたいに、神社にあって、誰でも持っていけるAEDはそうそうないでしょうから、日頃から状況の把握は必要ですね。
皆さんもお住いの地域のAED状況、確認してみてください。
それから、本文にも書きましたが、119番通報は、近くの消防署ではなく、広域のコールセンターにかかるので、住所は市町村も入れてちゃんと伝えましょう。
(2026年2月25日 水野佳)















