今年ほど空豆をいっぱい食べた年はありません。
近くの畑のもうすぐ90歳になるおじいさん、この春久しぶりに出会ったのですが、彼の空豆を何度買ったことでしょう。出始めの頃、あまりにもおいしい、それに大きくてほんとにきれい、なのに市価の半額以下、そのころ2キロで500円、思わず東京の息子にも送っちゃいました。夫は空豆が大好物、いくらあってもいいよというので、通る度に買ってきました。何回目かの時、おじいさんが「ここで剥いていってもいいよ、畑の肥やしにするから」というので、その場で剥くことにしました。夫と私が一緒の時で、2人ならすぐでしょと。結局おじいさんも手伝ってくれて、3人で剥きました。何か楽しい。しばらくすると、1袋250円になってる、250円でいいの?と聞くと、「もうちょっと硬くなってるからね、よく煮てください」と。確かに大きいのはちょっと硬いけど、市販のに比べたら全然おいしい。
またちょっとして、もうないかなと思いながら行ってみると、おじいさんいる!(ここの場合、彼がいるときしか野菜売っていないのです)近くに行くと、かごの中にちょっと汚くなった空豆、「これで最後だよ」、畑を見るともう空豆は全部抜いてある。ほんとに最後なんだ、1かご100円?100円でいいの?また3人で剥いてきました。剥いたら全然きれいです。
さて、その時、何気なくキャベツはないの?と聞きました。キャベツ植わっていたし、ちょうちょがひらひら飛んでたので。するとおじいさん「虫がひどくてダメだあ」と言う。「そうなんだ、あるかなと思って」と言うと、「食べられるのはあると思うけど…明日かき回しちゃうつもりだから取ってっていいよ」と包丁を差し出しました。え、私がとるの?前に聞いてみたらおじいさんが採ってくれたことがあるので、ちょっとそれを期待したのですが、意外な展開。「好きなだけ持ってっていいよ」というわけで、キャベツの収穫をすることになりました。畑の中に入っていくと、確かに虫食いはすごい。でもよく見ると、中側は大丈夫そうなのが結構ある。そういうのを選んで、包丁で切って収穫、外側の葉っぱを剥くと、中に虫の糞みたいなのがいっぱいついているけど、それを落とせば大丈夫みたい。私が選んで収穫し、夫が葉っぱをとっておそうじ。やってみると、これも大丈夫そう、あこれも、となって、4つも採っちゃって。夫にもういいんじゃない、食べられないよといわれました。そうか、でも、とっといてもよくない?というと、絶対全部持って行けって言われるに決まっていると。その通りでした。一応、「私たち2つくらいでいいからおいていこうか?」と聞くと、「持ってってください。誰かにあげればいいよ」とおじいさん。「ちょうちょがいっぱい飛んでるね」「ひどいでしょ」。結局、空豆2かご分200円と、紫玉ねぎ大小混ぜて10個100円を買って、キャベツ4個もらって帰りました。玉ねぎもお買い得、ちょっと傷があるけど、悪くなる傷じゃない、お買い得だよとおじいさんに言われると、ついそちらを買ってしまう私です。
後で、「そうか、生産者の人はちょうちょを見て、虫がひどい証拠だと思うんだなあ」と夫がぽつんと言いました。なるほどね、ちょうちょは青虫がキャベツを食べて大きくなるんだった、※はらぺこあおむし※じゃないけど、キャベツが一番のごちそうだったと思い出しました。
※ちなみに、今世田谷美術館でエリック・カール展やっています。この前友達と行ってきたところです。
この日は、キャベツたっぷりのお好み焼きを作りました。次の日はキャベツ丸ごと1個、芯をくり抜いてそこにひき肉を詰め、スープで煮ました。ついでに玉ねぎもまるごと入れて。どっちもおいしかった!! もちろんゆでた空豆もたっぷり食べました。
さて、あとはキャベツ料理何があるかな、コールスローもいいし、豚バラと炒めてもおいしいし、キャベツのパスタも、ただ塩もみにしても。実は、うちの庭にもキャベツ1個できつつあります。3度目の正直、今までなぜか葉っぱがどんどんなくなって消滅していたのが、ヒヨドリのせいだとわかって、鳥よけの網をかけたら順調に育っています。しばらくキャベツ三昧ですね。
収穫体験は梅雨入り前ぎりぎりだったみたいで、昨日梅雨入りの発表がありました。うっとうしい季節ですが、雨には雨の良さがある。気持ちを切り替えて乗り切っていきましょう。
お休みをいただいて、11日日曜日から、名古屋へ行ってきます。よろしくお願いします。(6月8日 佳)
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